米原女性殺害、裁判員決定 1カ月の長期で辞退111人
米原市の雑排水タンクで昨年6月、女性の遺体が見つかった事件で、殺人罪に問われた米原市坂口、会社員森田繁成被告(41)の裁判員裁判の選任手続きが2日午後、大津地裁(坪井祐子裁判長)であり、全国最長級の1カ月の裁判に臨む裁判員6人、補充裁判員4人が決まった。
地裁は、多数の辞退を予想し、通常より多い180人の候補者を無作為に選び、裁判員になれない職種などを除いた149人に参加可能かを尋ねる質問票を送付。仕事の都合などで95人の事前辞退を認めた。選任手続き当日の辞退者は16人。辞退許可は京滋の裁判員裁判で最多の計111人となり、長期日程が敬遠された形だ。
この日は、対象の46人中40人が出席。裁判官の質問や抽選などで裁判員が決まった。
候補者として地裁を訪れたが、辞退が認められた大津市の自営業男性(62)は「従業員がいないので1カ月の裁判に参加すれば収入が止まっていた」と安堵(あんど)の表情を見せた。
起訴状では、森田被告は昨年6月10日午後9時から11日午前1時ごろの間に、米原市伊吹の雑排水タンク付近で、交際していた長浜市今川町、会社員小川典子さん=当時(28)=の頭などを鈍器のようなもので殴って重傷を負わせ、タンクに投げ入れて汚泥で窒息死させた、としている。
初公判は4日、審理は22日までに計10日間開かれ、数日の評議を経て、12月2日午後に判決を言い渡す予定。
【 2010年11月03日 09時02分 】