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【社会】

交際女性殺害を否認 米原の事件初公判

2010年11月4日 夕刊

 滋賀県米原市の汚泥タンクで、交際していた同県長浜市の派遣社員、小川典子さん=当時(28)=を殺害したとして、殺人罪に問われている会社員、森田繁成被告(41)の裁判員裁判の初公判が4日、大津地裁で始まった。森田被告は「公訴事実は違います。小川さんを殺していません」と起訴内容を否認し無罪を主張した。

 法壇には裁判員の男性4人、女性2人と補充裁判員の女性4人が並んだ。審理期間は29日間で、中部地方の裁判員裁判では過去最長となる。補充裁判員は通常2、3人だが、長期間の裁判で審理に参加できなくなる裁判員が出ることも想定し、4人に増員したとみられる。

 検察側は冒頭陳述で「2人が互いの異性関係を疑って、森田被告が強い殺意を抱きかねない深刻なトラブルがあった」と事件に至る経緯を指摘。森田被告が犯人である根拠として▽事件当日に退社直後に2人が会っている▽事件当夜に殺害現場付近で被告の車と似た車が目撃された▽被告の車に小川さんの血痕が多数ついていた−などを挙げた。

 弁護側は冒頭陳述で「被告の車の血痕は決め手にならない。血痕は小川さんの鼻血などによるもの」と反論。「犯人なら大量の出血を浴びているはずなのに、返り血のついた服や靴がない」として無罪を主張した。

 起訴状によると、森田被告は昨年6月10日午後9時〜11日午前1時ごろ、米原市の汚泥タンク付近で小川さんの頭を鈍器のようなもので多数回殴り、タンク内に落として窒息死させたとされる。

 22日に論告・求刑があり、12月2日に判決が言い渡される予定。

 

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