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【滋賀】

米原殺人事件 検察と弁護側主張対立

2010年11月5日

 4日に初公判を迎えた米原女性殺人事件の裁判員裁判。森田繁成被告(41)が殺害したことを示す直接的な証拠がない中、被告は起訴内容を全面的に否認した。メールのやりとりや車内に残された血痕など、状況証拠だけで立証しようとする検察側。弁護側は「被告を犯人と断定できる証拠はない」との立場を崩さない。両者の主張が対立する状況で、裁判員は難しい判断を迫られる。

 ◇殺害動機

 検察側は事件以前からの2人の携帯電話のメール内容を公開。「森田被告と小川さんは、互いの異性関係を疑ってトラブルになっていた」と主張した。

 小川さんが被告の暴力に身の危険を感じて被告との関係を暴露したいと周囲にもらしており、被告も小川さんの異性関係を激しくののしるメールを送っていた。事件当日も「森田被告の別の異性関係を疑った小川さんをなだめる際、被告の怒りが爆発して強い殺意を抱きかねない状況にあった」と指摘した。

 弁護側は「頭蓋(ずがい)骨の骨が飛び散るような残酷な方法で殺す理由がない」と殺害の動機がないと強調。森田被告が「小川さんは真っすぐな性格で純粋でかわいらしいと思っていた」と説明し、被告が強い殺意を抱くことはあり得ないと主張した。

 ◇被告の車の血痕

 検察側が被告と小川さん殺害を直接結びつける証拠と主張する被告の車内外に付着した小川さんの血痕。

 検察側は、助手席ドアや前席中央部、フロアマットなど5カ所で小川さんの血痕が確認でき、森田被告はフロアマットを自宅庭に隠していたとした主張。車の左後輪ブレーキドラム2カ所に見られる小川さんの血痕は、森田被告が車外で小川さんを殴った際に血液が飛んで付いたと説明した。

 これに対して、弁護側は「森田さんを犯人とする証拠にはなり得ない」と一蹴(いっしゅう)。「小川さんの鼻血などがついたもので、ふいたときに広がったために広範囲で血液反応が出ている」とし、左後輪の血痕は「事件とは無関係についた可能性がある」と主張した。

 ◇犯人性

 小川さんを殺害した上での言動として、検察側は、森田被告が昨年6月10日まで小川さんに1日に20回もメールすることがあったが、11日以降は激減した事実を指摘。同6月13日ごろ、森田被告は自分の携帯電話のデータを削除し、自分の車の修理や清掃などを依頼したことは「犯人でしか説明のつかない行動だ」と説明した。

 この点についても弁護側は反論。携帯電話のデータはSDカードに保存しており「それを逮捕まで捨てずに持っていたのは真犯人だとするとつじつまが合わない」と主張した。

 ◇被告のアリバイ

 検察側は、2人が長浜市内で会った昨年6月10日午後9時前から、妻が森田被告の帰宅を確認する11日午前3時ごろまで、被告に裏付けのある行動がないと指摘した。

 同11日午前1時すぎ、森田被告が小川さんに「車かえして」と送ったメールについては「小川さんが殺害されたときに一緒にいなかったと装うカムフラージュ」と主張した。

 弁護側は、10日夜、小川さんが森田被告の車を1人で運転して去った後、森田被告はこの車を見つけたが、小川さんが見つからず、探していたら同11日午前1時を過ぎたと主張。同午前1時すぎ、「車かえして」とメールを送ったのは、被告の車で走り去った小川さんの同情を誘おうとしたためと説明した。

 

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