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米原の女性殺人

2010年11月06日

【被害者母「応答なかった」 被告の妻「夫信じている」】

 米原市の汚水槽で小川典子さん(当時28)の遺体が見つかった事件の裁判員裁判(坪井祐子裁判長)は5日、第2回公判があり、小川さんの母親と、殺人罪に問われた交際相手の米原市坂口、会社員森田繁成被告(41)の妻が証言台に立った。小川さんの母親は声を詰まらせながら事件前後の状況を説明。被告の妻は「主人を信じています」と、夫の無実を訴えた。

 小川さんの母親が証言する際、証言台は傍聴席から見えないよう間仕切りが設けられた。昨年6月10日朝、小川さんを車で会社に送ったのが、娘との最後になった。夜になっても帰宅せず、日付が変わった11日未明から同日午後2時過ぎまで15回電話した。「応答は、なかったです」。声を振り絞るように言った。

 母親に次いで、森田被告の妻が出廷。被告は妻と目を合わせて軽く会釈した。妻は被告が逮捕されてから1年ほど面会ができず、その間に書いた手紙は300通を超え、被告からも毎日のように届くという。「主人はそんな恐ろしいことはしません。事件の日の後も私や子どもたちにすごく優しくしてくれました。人を殺していたら、そんなことできません」と訴えた。

 妻によると、被告は10日午後3時ごろ、会社を早退して帰宅。午後4時40分ごろ「ちょっと会社に行ってくる」と外出した。「私は午後9時ごろに寝た。午前2時過ぎ、主人が自宅で熟睡していることを確認した」と証言した。

 地裁は初公判があった4日付で男性裁判員1人を解任し、4人の補充裁判員から女性裁判員を選任した。解任の理由について明らかにしていない。12月2日の判決まで延べ16人の証人が出廷する。次回は10日午前10時から被告人質問などが予定されている。

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