広島県の湯崎英彦知事(45)が今月下旬予定の第3子誕生後に、「育児休暇」を取る意向であることが分かった。男性首長の育児休暇は今年4月、東京都文京区長が取って話題となったが、全国知事会などによると知事では初とみられる。
県によると、知事が率先して育休を取ることで、男性の育休取得を進める狙い。特別職の知事には条例上の育児休暇制度はないため、出産後の約1カ月を「育児期間」と想定。公務を考慮して、1日すべて休むのではなく、家事や育児が必要な場合に早退するなどするという。
湯崎知事は旧通産省勤務、通信系ベンチャー副社長などを経て、昨年11月に初当選。7歳の長男と4歳の長女がいる。今年2月の県議会では「『育メン』を私も目指したい」と答弁していた。
広島県の男性一般職員は、妻の出産前後に5日間の育児休暇が取れるほか、子どもが3歳になるまでの任意の期間に、無給の育児休業が取得できる。昨年度、3歳の子どもを持つ男性職員57人の調査では、育児休業の取得経験者は5人だった。【樋口岳大】
毎日新聞 2010年10月19日 12時12分(最終更新 10月19日 12時47分)