情報提供を求めるチラシを女子高生らに配る浜田署長=26日午前8時6分、島根県浜田市のJR浜田駅、大西史恭撮影
島根県立大(同県浜田市)1年の平岡都(みやこ)さん(19)の遺体が昨年11月、広島県の山中で見つかった事件で、島根、広島両県警の合同捜査本部は26日、情報提供を呼びかけるチラシ約1万1千枚を両県内で配った。平岡さんが行方不明となってから同日で半年。
浜田市のJR浜田駅前で、島根県警浜田署員からチラシを受け取った高校3年の女子生徒(17)は「半年間、ずっと不安。夜、学校から帰るのが怖い」と話した。
未解決に不安の色が濃い地元では、最新型防犯システム設置などの動きも出てきた。
島根県立大の今年度の入学者は249人。女子学生の割合は37.3%で、前年度比1.8ポイント減。別枝(べっし)行夫・総合政策学部長は「事件の影響は明らか。犯人が捕まっておらず学生らの鬱々(うつうつ)とした気持ちは収まらない」と話す。
島根県警は、街頭非常通報装置を今年度中に同大周辺など4カ所に新設する。通報ボタンを押すと、半径約300メートルの範囲にある4本の防犯灯が赤や黄色の光を点滅して警報音を出す。警察にも同時に電子メールで伝える。全国的にも珍しい装置という。
事件後、発足した「安全を守る市民の会」と浜田市などは、防犯カメラを光ケーブルで結んで不審な車や人物の画像を記録するシステムづくりを進めている。学校関係者らがパソコンや携帯電話からアクセスすると、画像が簡単に確認できるという。
有力情報の提供者には、最高300万円の懸賞金が支払われる。情報提供はフリーダイヤル(0120・385・301)へ。