韓国発「BBクリーム」、海外大手ブランドも参入
「化粧品のトレンドに敏感な韓国人消費者の傾向に合わせろ!」
韓国でブームを呼んだBBクリーム(Blemish Balm cream)の人気を受け、「ランコム」「シュウウエムラ」といった有名化粧品メーカーやブランドも一足遅れで製品発売に拍車をかけている。それも、当初からアジア人をターゲットに独自開発したものや、アジア・米国の免税店向け専用の製品を発売している。
BBクリームは本来、皮膚科で使われていた肌の傷などを隠す皮膚再生クリームで、発祥の地はドイツだ。だが、色合いが濃く、油っぽいという評判のため、おひざ元のヨーロッパではあまり人気が出なかった。
そのBBクリームが世界的なヒット商品になったのは、韓国の消費者の手によるものが大きい。2・3年前に「ハンスキン」「スキン79」といった中小メーカーが消費者と手を取り合い製品改善に総力を挙げ、美白や日焼け止めなどの機能性をプラス、韓国国内で大きな人気を呼んだ。
その後、両社は東南アジア市場に進出、化粧品の韓流ブームをリードしている。例えば、ハンスキンは日本市場進出から1年で売り上げ1000億ウォン(約72億円)を達成。一方、スキン79のBBクリームも、リサーチ専門機関「ACニールセン」の調査によると、台湾地域売り上げ個数1位になったという。さらに、「MISSHA(ミシャ)」も市場に参入して1カ月で10万個を売り上げた。このため、BBクリームの市場規模は6000億ウォン(約432億円)台と急成長した。
こうした現象を受け、海外の化粧品メーカー各社も先を争うようにしてBBクリーム市場に参入している。「MAC(マック)」ではこれまでマルチ機能性化粧品を製造したことがなかったが、アジア市場をターゲットにBBクリームを発売した。「クリニーク」もBBクリームを開発、11月からアジアと米国の免税店で販売する。
人気コスメブランド「ランコム」の関係者は「BBクリームが人気ということで、アジア人の肌に合わせ独占開発した。アジアで成功をすれば、北米・ヨーロッパなどの西欧市場でも本格的に販売する計画」と話している。
崔宝允(チェ・ボユン)記者