秋田地検大館支部は28日、住居不定、無職、高橋英捷容疑者(68)を死体遺棄罪で起訴した。起訴内容は6月中旬ごろ、当時住んでいた大館市内の自宅の地下室に母親の遺体を遺棄したとしている。
同地検によると、高橋被告は6月上旬に寝室で母親が亡くなっているのを見つけ、1週間近くそのまま放置した後で地下室に運んだことを認めている。家にあったカレンダーの6月9日のところには、高橋被告の母が亡くなったという記入があった。母親の死因は老衰の可能性が高いとみている。
同地検の説明では、高橋被告は遺体を放置した理由について、母から生前に葬式代として預かっていた金約100万円をギャンブルなどで使い果たしたうえ、母親の年金がなくなり収入がなくなることを危惧(きぐ)したなどと供述しているという。
県警は、高橋被告が母親の死後に年金を引き出したことが詐欺に当たるかどうか引き続き捜査している。【小林洋子】
毎日新聞 2010年10月29日 地方版