ことし(2010年)8月16日の深夜、白浜町で、花火大会から帰る途中だった自転車の男子中学生2人をひき逃げし、1人を死亡、1人に軽いケガを負わせたとして、自動車運転過失致死傷などの罪に問われている男の初公判が、きょう(28日)、和歌山地方裁判所・田辺支部で開かれ、男は起訴内容を認めました。自動車運転過失致死傷と道路交通法違反の罪に問われているのは、白浜町の無職、長野周平(ながの・しゅうへい)被告65歳です。起訴状などによりますと、長野被告はことし(2010年)8月16日の午後11時すぎ、妻と2人で田辺市内でパチンコをしたあと乗用車で帰宅する途中、白浜町堅田の県道(旧・白浜道路)で、白良浜(しららはま)の花火大会から帰る途中の14歳と15歳の男子中学生2人が乗った自転車をはね、動揺してそのまま逃げたとされます。14歳の少年は頭を強く打って死亡したほか、15歳の少年も顔に軽いケガをしました。罪状認否で長野被告は起訴内容を認めました。冒頭陳述で、検察側は「当日は花火大会から帰る車で渋滞しており、街灯がなくても車のライトで明るかった」などと指摘しました。また宗教家である、死亡した中学生の父親の「宗教の教えに従って、許す」という内容のコメントを読み上げました。次の公判は12月9日(木)に行われ、長野被告の妻が弁護側の証人として出廷するほか、長野被告が謝罪し、結審する予定です。