日本医師会(日医)の原中勝征会長は31日、水戸市内で開かれた県医師会主催の会合で講演し、日医が主導的役割を果たした昨夏の民主党政権誕生について「国を救った」との考えを示しながらも、菅政権の現状については「もうちょっと、まともな政治をしてもらえると思っていた。100点満点だと30点だ」と強い不満を表した。
「豊かな人生を送るために」と題された講演会には、昨年の衆院選で県医師会の全面支援を受けた県選出同党国会議員や医療関係者、一般市民ら400人あまりが詰めかけた。原中氏は、民主党政権の改革の成果として、郵政民営化見直しを挙げ、政府が民営化を一時的にストップさせる「郵政改革法案」成立を目指していることを「郵貯と簡保の金融資産が海外流出せずに済んだ」と評価した。
その一方で、菅政権の現状を「我々が望むような政治はしていない」と指摘。小沢一郎元幹事長の政治とカネを巡る問題にも触れ「党内がガタガタしているだけに、国民のためになる行動をしないと次の選挙では勝てない」と注文を付けた。【大久保陽一】
毎日新聞 2010年11月1日 地方版