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【芸能・社会】

「言葉と曲の奇跡の合体」 ベスト盤発売の久石譲

2010年11月2日 07時48分

 「芸術性と大衆性の両方を兼ね備えた楽曲を書き続けるのが理想」と話す久石譲=東京都内

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 映画やCMで数々のヒット曲を生み出してきた作曲家の久石譲。人気投票で選ばれた曲を中心にしたベストアルバム「Melodyphony(メロディフォニー)」を出した。

 アルバムのタイトルは、メロディーとシンフォニーを合わせた言葉。ロンドン交響楽団の演奏で、1988年の「となりのトトロ」のエンディングから、昨年放送が始まったNHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」のサウンドトラックを再構成した組曲まで、9楽曲を収録した。

 昨年、作家性を強く打ち出したアルバムを出しており、エンターテインメント色の強い今作と合わせて「今の『これが久石譲だ』というものをやりたかった」とアルバムに込めた思いを語る。

 質問にはユーモアを交えて答え、場を温かくする久石。その会話の巧みさで監督の意図をくみ取りつつ、「映像と音楽は対等であるべき」という考えで映像にプラスアルファを与えてきた。

 アルバムには、トトロのほか「魔女の宅急便」「千と千尋の神隠し」といったスタジオジブリの映画で使われたおなじみの曲も並ぶ。

 「崖の上のポニョ」の主題歌など、子どもたちが思わず口ずさむ曲を世に送り出してきた久石。「童謡などシンプルな曲ほど、個性が発揮しにくく実は難しい」と打ち明ける。

 メロディーだけを聞くと、よくある旋律と感じる曲もある。「ところが言葉とメロディーが合体して、本当に違う世界ができる。後世まで残っていく子どもの音楽ができるのは、ほとんど奇跡的な状態と言っていい」

 一曲の童謡を書くのに、オーケストラ曲と同じか、それ以上の苦労をするという。「子どもの音楽はものすごく怖いけれど、無限の可能性があるすごい世界。絶えず書いていきたい」と頼もしい答えが返ってきた。

(共同)
 

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