北海道標津町上空から望む国後島(2009年4月、読売機から)
【モスクワ=山口香子】ロシアのメドベージェフ大統領は1日、北方領土の国後島を訪問した。
ロシア、旧ソ連の最高首脳による訪問は、1945年に旧ソ連が北方領土を不法に占拠して以来初めて。日本側は訪問を見合わせるよう求めていたが、大統領は訪問で北方領土の実効支配を誇示し、「領有権」をあらためて主張した。日露の領土交渉は一段と複雑化し、経済を含む両国関係全体への悪影響は避けられない。
メドベージェフ大統領は1日午前10時すぎ(日本時間同9時すぎ)、サハリンのユジノサハリンスクから国後島のメンデレーエフ空港に専用機で到着。中心都市の古釜布(ふるかまっぷ)(ユジノクリリスク)近郊で、ロシア政府が整備した地熱発電所などを視察した。タス通信によると、大統領は移動の際、自分で車を運転した。(2010年11月1日14時12分  読売新聞)
*読売新聞 国際