ペスト流行は中国付近から=ゲノム解析で判明―国際チーム
(時事通信) 11月1日(月) 06:03:12
ペストは2600年以上前に中国付近で進化し、世界に広がった可能性が高いとの研究成果が1日、米科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に発表された。中国やドイツ、米国、マダガスカルなど7カ国の研究チームが、各国で研究用に保存されているペスト菌株の全遺伝情報(ゲノム)を比較解析した成果で、歴史的に大流行が繰り返された過程が、DNAの変異パターンによって裏付けられた。
ペスト菌はもともと、野生のネズミなどの齧歯(げっし)類にいて、ノミを介して人間にうつったと考えられている。ペスト菌は生物兵器テロに使われる恐れも指摘されており、研究データは将来の流行時に発生源を突き止めるのに役立つという。
研究チームは各国のペスト菌計17株のゲノムを比較したほか、286株について、DNAの個体差がある部分933カ所を調べた。
その結果、ペストは最初に、2600年以上前の中国付近で進化し、流行。その後、特に14世紀半ば、アジアから欧州、アフリカに拡散した過程などが裏付けられた。当時は「黒死病」と呼ばれ、中国では人口が半減。欧州では3分の1、アフリカでは8分の1減ったという。
最新ニュース
- 警視庁大塚署入り口で放火?=上智大生殺害のポスター 11月02日(時事通信)
- 踏切に点字ブロック 大阪府、全国で初めて 11月02日(産経新聞)
- 包丁持ち、県庁トイレに居座る=けが人なし、男を逮捕―茨城 11月01日(時事通信)
- 少年院教官を窃盗容疑で逮捕=職場で同僚の財布盗む―兵庫県警 11月01日(時事通信)
- 意図的流出の可能性視野=宗教施設視察、追尾記録も−国際テロ情報・警視庁 11月01日(時事通信)