クリントン米国務長官が中国の楊潔チ(よう・けつち)外相との会談(30日)で提案した日米中3カ国外相会談開催について、それに先立つ27日夕(日本時間28日午後)、ハワイで前原誠司外相と会談した際に呼び掛け、外相が応じる考えを即答していたことが分かった。日米外交筋が31日明らかにした。
中国側の対応は未定だが、クリントン長官は中国側に打診する前に前原外相の了解を得ていたことになる。
クリントン長官は前原外相との会談直後の共同記者会見で「尖閣諸島は日米安保条約の適用対象」と明言し、中国側の猛反発を買った。前原外相は近く、3カ国外相会談などについてクリントン長官と電話で協議する予定だ。
これについて、外務省幹部は「日米と中国という『2対1』の関係になることが予想されるのだから、尖閣問題は中国も議題にしてこないだろう」との見通しを示した。【西田進一郎、犬飼直幸】
毎日新聞 2010年11月1日 2時30分