車内で血まみれの１９歳２人意識不明　神戸・須磨

　２９日午前５時１５分ごろ、神戸市須磨区南落合の路上で、乗用車内で男性２人が血を流して倒れているのを通行人が見つけ、１１９番した。２人は殴られたような跡があり、病院に搬送されたが、ともに意識不明の重体。発見の約２時間前に、同市西区のコンビニから男性が「殴られた」と１１０番しており、兵庫県警須磨署は何らかのトラブルがあったとみて、傷害事件として捜査している。

　２人は、神戸市垂水区桃山台の釜谷圭祐さん（１９）と、同県明石市東山町の榊原諒さん（１９）。発見時、釜谷さんは車の後部座席、榊原さんは荷台部分で横たわっており、いずれも頭部を鈍器のようなもので数カ所殴られていた。

　須磨署によると、釜谷さんは同日午前３時半ごろ、同市西区池上のコンビニから「男に殴られた」と携帯電話で１１０番。約１０分後にも近くのコンビニから再度通報していた。

　２人は当時、知人数人と一緒にいたとみられるが、コンビニの防犯カメラには殴られた際の様子は写っておらず、店員らも気付いていなかったという。

　車が発見されたのは市営地下鉄西神・山手線名谷駅の東南約４００メートルの住宅街で、最初のコンビニから南東に約６キロ離れた市立南落合小学校の正門前だった。同小では登校時に合わせ、教職員らが児童らを迂回（うかい）させるなど対応を取った。下校時は集団下校させるという。

　同校の男性教頭（５０）は「学校の近くでこんな事件があり不安だ」、近くの男性住民は「救急車やパトカーのサイレンが鳴り響き、物々しい雰囲気だった」と話した。