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きょうのコラム「時鐘」 2010年11月1日
関西広域連合がスタートする。全国初の連合体とのふれこみで防災、観光、産業振興など7分野で協力する計画という
道州制は棚上げにして協力できるところで連携する連合体である。大阪、兵庫、京都、和歌山、滋賀は7部門すべてで連携。徳島、鳥取県も部分参加する。四国や山陰の一部が関西圏に入った象徴的な出来事だろう 検察庁にも大阪を中心に動く人事の在ることが先の地検特捜部の事件で明るみになった。検察の「大阪一家」の身内意識が、互いにかばいあって不正を隠す結果になったと言われた。東京を意識してなのか、とかく関西人は群れたがると言えなくもない ところが、今回の関西連合には奈良県が参加しなかった。「もめるだけ」と奈良県側は連携に冷ややかで、橋下大阪府政に飲み込まれる恐れや、100年前の水害対策で両府県間に格差を生じた恨みを持ち出す声まであった 橋や道路が地域間の壁に穴を開けても、人と人の心を結ぶのは簡単ではない。強い郷土意識が連携の障害になることもあろう。だが、それがふるさとづくりのエネルギーとも言える。だから難しい。 |