C大阪戦の勝利で、グランパスが優勝する可能性はかなり高くなった。主力2人を欠く難しい状況で、それぞれの選手が恐れずに自分の持ち味を発揮しようとした。その姿勢が勝利に結びついた。千代反田も自信を深めただろう。数字的な意味合いだけでなく、チームとしてまた一回り大きくなって、優勝に近づいた印象を受けた。
内容的には負けてもおかしくない展開。それでも踏ん張れた大きな要因は楢崎のセーブ。ポジショニングが素晴らしい。あの動きを見せられては、C大阪はシュートを打っても入る気がしなかっただろう。増川も最後の場面でコースを読み切り、体を張って防いだ。
苦しくても勝ち切る強さはある。ただ苦戦を招いた問題点を修正しなければ、残り6試合を乗り切れない。DFラインが下がり過ぎて、前のスペースを自由に使われた。闘莉王不在で、守備をコントロールできなかった感は否めない。次戦も恐らく同じメンバー。結果OKで済まさず、修正すべき点はきっちり対処することが大事になる。 (愛知東邦大監督、元グランパスDF・藤川久孝)
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