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【芸能・社会】

長渕剛、弟分と魂の応援歌 口蹄疫被害の宮崎県川南町で熱唱

2010年10月31日 紙面から

町始まって以来の人出となった特設会場でサプライズライブでファンを喜ばせた長渕剛=宮崎県川南町で

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 シンガー・ソングライターの長渕剛(54)が30日、口蹄(こうてい)疫の影響で殺処分された家畜の慰霊碑「畜魂慰霊碑」が立つ宮崎県川南町のトロントロンドームふれあい広場の特設ステージで、FM宮崎主催のトークイベントにゲスト出演した。約1万3000通の応募から抽選で選ばれた約2500人に長渕は、「開拓魂をこの町から日本全国に見せつけてやろう」と呼びかけ、サプライズライブと熱いメッセージでエールを送った。

 今年4月、突然宮崎に降りかかった口蹄疫問題。28万頭もの牛や豚が殺処分され畜産家の人々は金銭的にも精神的にも大きなダメージを受けた。長渕は、弟分にあたる宮崎市出身の元WBA世界Sフライ級王者・戸高秀樹氏(37)からその惨状を耳にし“知らんぷり”をすることはできなかった。

 最も被害が大きかった川南町では、全体の約57%にあたる16万頭の家畜が殺処分された。8月の終息宣言を受け、長渕は、何か自分にできることはないかと考えた結果、自ら出向き、直接エールを送ることを思い立った。

 役場関係者によると、人口約1万7000人の川南町で一カ所に2500人が集結したことは過去に例がなく、この日が過去最大の野外イベントとなった。集まったファンの9割近くが宮崎県民で、会場には普段のライブとは違って親子連れや老夫婦の姿も多数見受けられた。

 この日、戸高氏とともにステージに立った長渕は、NHKの音楽番組「SONGS」(11月17、24日午後10時55分)の収録を兼ね、29日に被災した家族のもとを2人で訪問したことをファンに報告。長渕が「衝撃的だった光景は、牛舎に一頭も牛がいなかったこと」と話した。復興への道のりは長く、普通に生活できるようになるには2年以上もかかるという。

 「開拓魂をこの町から見せつけてやってほしい。微力ながら僕も頑張るから。僕らで希望を日本に飛ばそうよ。やるしかない」。最後に力強いエールとともに、戸高氏の掛け声による「宮崎、川南町頑張るぞ、オーッ!!」を5回シャウトした長渕。もちろん、そのままファンを帰すわけがない。スタッフにギターとハーモニカをステージ裏から準備させ、「巡恋歌」でサプライズライブがスタートした。

 「この地に眠る何十万頭もの牛や豚のためにも」と鎮魂歌として披露した「STAY DREAM」をはじめ、「乾杯」「とんぼ」など8曲を熱唱。最後は、ニューアルバム「TRY AGAIN」(11月10日発売)の中から、宮崎の復興に向けての応援歌にふさわしい「TRY AGAIN」で締めくくった。

 公開収録の模様は、11月5日午後3時からFM宮崎の「WEEKEND JAM」内で放送される。 (江川悠)

 

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