前橋市は19日、小中高校生を対象にした詩のコンクール「第14回詩のまち前橋若い芽のポエム」(同市主催)で、9月に中学生の部の金賞にあたる美棹(みさお)賞を受賞した作品「十四歳」が盗作だったと発表した。
市によると、応募したのは秋田県内の中学3年の女子生徒(15)。生徒の保護者から16日、「酷似した作品があるので賞を取り消してほしい」とメールで連絡があった。市は18日、インターネットの投稿サイトにほとんど同じ内容の詩が掲載されていることを確認し、授賞を取り消した。この生徒は他の複数の詩のコンクールでも、盗作を理由に受賞を取り消されていたという。
「若い芽のポエム」では08年にも小学生の部で、最高賞受賞作が盗作だったと判明。このため市は(1)作品が自作かどうかを応募者に確認する(2)授賞作品はインターネットで作品名や内容を検索する--との対策を講じてきた。市は「ネット検索を強化するなど再発防止に努める」としているが「大多数は子供たちが一生懸命書いたもの。盗作を疑って自作かどうか、何度も尋ねることはできない」と話している。
同コンクールには全国から2万1056編の応募があり、9月29日に90編の入賞作品が決まった。市は18日に中学生の部を再選考し、銀賞、銅賞作品をそれぞれ美棹賞、銀賞に繰り上げるなどした。【塩田彩】
毎日新聞 2010年10月20日 地方版