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東京国際映画祭 98歳・新藤監督に審査員特別賞
第23回東京国際映画祭の授賞式が31日、東京都港区の六本木ヒルズで開かれ、コンペティション部門の最高賞「東京サクラグランプリ」にイスラエル映画「僕の心の奥の文法」(ニル・ベルグマン監督)が選ばれた。次点の審査員特別賞は、国内で現役最高齢の新藤兼人監督(98)の「一枚のハガキ」が受賞。同映画祭は同日閉幕した。
「僕の心の―」は、自ら成長を拒んだ少年の葛藤を寓話的に描いた人間ドラマ。ベルグマン監督の最高賞受賞は、2002年に続いて2度目。
「一枚のハガキ」は、一人の兵士の戦死による家族の崩壊と再生を描いた作品で、豊川悦司さんや大竹しのぶさんらが出演。授賞式では、審査員を務めた根岸吉太郎監督が受賞理由について「反戦への強い意志とエネルギー、執念に感服した」と説明。車いすで登壇した新藤監督は「長く映画をやってきましたが、これが最後の作品です。皆さんもどうか元気で、いい映画を作ってください」と語った。
他の主な受賞者と作品は次の通り。
最優秀監督賞=ジル・パケブレネール「サラの鍵」▽最優秀女優賞=ファン・ビンビン「ブッダ・マウンテン」▽最優秀男優賞=ワン・チエンユエン「鋼のピアノ」▽最優秀芸術貢献賞=「ブッダ・マウンテン」▽観客賞=「サラの鍵」
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