日本の経験生きたルイス「鳴り物入りの応援を経験したから」

ジャイアンツ戦に先発、７回２／３を５安打でポストシーズン３勝目を挙げたレンジャーズのルイス Photo By 共同

　【レンジャーズ４―２ジャイアンツ】８回途中に降板するルイスを万雷の拍手と「コルビー」の連呼が包み込んだ。１９７２年から慣れ親しむ本拠地アーリントンで初開催のワールドシリーズ。窮地を救い、ファンに初勝利を届けた３１歳は「本当に幸せ。日本にいた時にはこんな機会を得られるとは思わなかった」と感慨に浸った。

　負ければ３連敗で後がなくなる一戦。異様な雰囲気にも「広島で鳴り物入りのにぎやかな応援を経験していたから」とのまれない。重圧は「家族を連れて日本に向かう際にも感じた」。絶対に克服できると信じていた。

　１回２死一、二塁は５番バレルを外角スライダーで空振り三振に仕留め、２回は先頭打者に四球を与えたが併殺で切り抜けた。ストライクを先行させ、左打者の懐を日本で磨いたカットボールで突いた。連打を許さず、本塁打による２失点に食い止めた。

　２００３年にレンジャーズで１０勝を挙げたが、力任せで防御率は７点台。当時を知る三塁手のヤングは「日本から戻って制球が格段に良くなっていた。投球に意図を感じるから守っていて楽しい」と絶賛した。

　ポストシーズン３勝無敗で防御率１・７１。起伏に富んだ野球人生にまた一つ、鮮やかな彩りを加えた。 （共同） 【試合結果】

[ 2010年10月31日 15:06 ]