ドガァァァァンッ!!
――それは、機動六課のほとんど誰もがなのは達との会話に注意を向けていた瞬間起こった。
遠距離であまり音が拾えなかったはずだったにも関わらず、
ユーノとはやて映していた映像に付随していた音声から突如聞こえてきた大音量。驚きそちらを見た六課の面々が見たものは、
二人がいたはずの場所に舞う濃い煙だった。
「な…一体何が起こった!?」
「爆発っすよ! 八神部隊長とユーノ先生何か話してたんすけど、二人がいたところがいきなり」
「なんですって!?」
『ユーノくんとはやてちゃんが!?』
ヴァイスからの言葉に血相を変えるシャマル。
なのはも立ち上がり、彼へと問いかける。返事は無かったものの、深刻な表情で画面を見る彼の姿が、
なのはからの質問が是であることを明確に示していた。
ロングアーチの面々も慌てて状況の解析を開始する。勿論魔力による解析も開始。もうバレるバレないと話している場合ではない。
「何とか解析が終了しました! すぐデータを転送します!」
解析したデータを現場に居る前線メンバーへと瞬時に届ける。
そしてそれを見たティアナが何かに気付いた。
『これ…ひょっとして幻術!?』
『どういうことだティアナ!』
『ヴィータ副隊長、このデータにある魔力波長の一つです! かなり高度なやつで、内容はそう……
確か自身の隠蔽!』
すぐにシグナム達もデータを見る。指摘された波長は酷く微弱で、
ティアナの言葉がなければ周囲に元からある魔力か何かと片付けそうな程だった。
『この魔法、光学的なものを始めとして対象物の発するあらゆるものに対して隠蔽を行うんです。
しかも厄介なことに、見ての通り術自体の波長も誤魔化されるから、見破るのが凄く困難で……』
「ティアナ、この術の用途ってもしかして」
『ええ』
フェイトの言いたいことをわかってだろう。ティアナは頷き、続ける。
『それが載っていた本によると、嘗てこれが使用されていた際の主な用途は……
暗殺です!』
「フォワード三名! 即座に現場へ急行、二人の救助に当たれ! ランスターは隊長陣と合流! 
ロングアーチと連携し、未だ隠れているだろう襲撃犯を確保しろっ!」
次の瞬間、司令室にシグナムの怒号が飛ぶ。それによって瞬時に思考を切り替えた皆は即座に動き出し――
『待って!!』
ウィンドウに現れる人の顔。それは。
「リンディ提督!?」
「母さん!? もしかして私達が見てたのを知って……
って今はそんなことどうでもいいよ! 早く二人を助けないと」
義母に向かって必死に訴えるフェイト。だがリンディは首を振った。
『駄目なの。今はあなた達、六課の面々を関わらせると話がこんがらがってくるのよ』
「でも二人が!」
『大丈夫よ、あの子達なら』
その言葉に、画面へと目をやるフェイト達。
そう。そこには確かに、防御魔法で身を守ったユーノと、その彼に抱きすくめられ、
すんでのところで爆発を回避したはやての姿があった。
ゆっくりと、はやては閉じていた目を開く。するとそこにはほっとした表情のユーノの顔が見えていた。
周囲を見れば、自分達の周りに薄いシールドが張られている。
その魔力光は、はやてにとって久しぶりに見た、ユーノのもつ翡翠の輝きだった。
風にふわりと舞う彼のマント。かつて見知っていたものをアレンジし、装飾を加えているバリアジャケット。
その姿は、はやて達の世界でいうところの「魔法使い」を彷彿とさせた。
「大丈夫だった?」
「ああ、うん……せやけど今のって」
「そろそろ来るだろうと思ってあらかじめ、ね。
でもまあさすがにいきなりあんな大技でやらかしてくるなんて予想してなかったよ」
「……は?」
はやては目を見開いた。それはまるで、今の事態そのものは予測していたような物言いだったからだ。
どういうことかと尋ねようとしたはやてを静止して、ユーノは自身の左へと視線を向けた。
「書庫の人間は検索や探索の魔法しか使えないと思ってた? お生憎様だね。
トラップ満載の遺跡とかを一人で進んでいかなきゃならないようなこともある仕事柄、
これでも防御魔法やらせこく生き延びるための小技やらにはちょっとした自信があるんだよ。
ああそれと。君達の思っている通り探索系も結構得意だから、そんな風に隠れ続けても無駄だよ」
岩陰の辺りを凝視しながらユーノはいうが、何かが起こるような反応はない。
不安に思い、きょろきょろと辺りを見回していたはやては、後ろの方に何かの気配を感じた。
背中がぞくぞくするような気配。音も魔力反応すらも感じられなかったが、
彼女の勘が、そこに敵が居ることを知らせていた。
「後ろやユーノくんっ!」
【――オソイッ!】
ほとんど真後ろから聞こえてくる、機械的な声。
間に合わない! そう思った彼女は無いよりもマシ、
と碌に構築も出来ていなかった防御魔法を展開する。間をおかず、それを貫くような攻撃が――。
何も無かった。自分も、ユーノも。二人のどちらも何か攻撃をされたように思えなかった。
【ナッ!?】
先程聞こえたところとほとんど同じ場所から聞こえてくる、機械的な声。パリパリと、
ただの景色だったはずのその場所から乾いた絵の具が剥がれていくように何かが剥がれ落ちていき、
やがてその中から翡翠色のバインドに絡めとられ、身動きが出来なくなった襲撃者の姿が現れていく。
「だから言ったでしょ?『そんな風に隠れても無駄だよ』……って!」
言いながら振り向きざまに蹴りを一撃。
身動きが取れなくなっていたところに空いた腹へと直撃を食らった襲撃者はそのまま倒れる。
動かなくなった相手にもう一度バインドを縛り直し、そこで初めてユーノは一息ついた。
「……気付いてたんや」
「最初の攻撃を受けた時、流石に隠蔽仕切れなかったのか、僅かだったけど魔力が漏れたんだよ。
けど相手の戦力もわからない状態で真正面からやるのは怖かったから、ちょっとした罠を、ね。
例え姿や気配がわからなくても、そこにいることには違いないんだから」
襲撃者の足元を指差し、言う。恐らく最初に相手を拘束したバインドは、
設置型としてあらかじめ地面に仕込んでおいたものだったのだろう。あらぬ方に声をかけていたのも、
相手を油断させるためのカモフラージュだったというわけだ。
関心しつつもはやては呟く。
「っていうかユーノくん、こんな強かったんや……知らんかった」
「さっき言ったでしょ? なのはを守ろうと思って強くなろうとしたって。それで色々鍛えたんだよ。
と言ってもちょっとはまともに戦えるようになったっていう程度で、やっぱりなのは達には到底及ばないけどね。
それでもまあ、今はやてをこうして守れるんだから無駄じゃなかったかな?」
そう言い、ユーノは軽くウインク。妙に似合うその仕草にはやての頬に赤らみが増す。
「う……。そういう言い方って反則や。
大体見合い会場の時といい、何時の間にそんな歯の浮くような台詞がぽんぽん口から出るようになったんよ? 
あれか。無限書庫には女の子の口説き方とか書いた本まであったりするんか」
「どっちかっていうと最近査察と称してよく書庫へサボりに来る君の兄貴分のせいかな。
それよりはやてもバリアジャケットを。相手が一人とは思えないから、それなりの対処はしておいた方がいい」
「そ、そやな」
「それと」
「?」
はてなを浮かべるはやてにユーノは小さく咳をしてから一言。
「……そろそろ、降りてくれないかな」
「〜!」
言われてはじめて自分がずっとユーノに抱きかかえられている格好だったことを思い出す。
それどころか最初の爆発からこっち、ずっと自分の方から抱きつきっぱなしだったことに気がついた。
慌ててはやては地面へと降りる。そしてすぐバリアジャケットを纏ったが、顔の紅潮はとれなかった。
「ユ、ユーノくんがすぐに降ろさんかったんが悪いんやからな!?」
「わかってるって。それよりはやても警戒して。さすがに残りはすぐには動いてくれないみたいだから」
言って、ユーノははやてと背中合わせになり、周囲を見回す。しかし彼自身の言ったとおり、
どこかにいるだろう襲撃者は全くその気配を見せない。
「こんなことになるんやったら、せめてシュベルトクロイツだけでも持って来といたらよかったな」
はやては愚痴るように呟く。はやてのデバイス、夜天の書とシュベルトクロイツは今日メンテナンスに出していた。
「今日は見合いやから使うことも無いやろうし、特に夜天の書はかさばってそんなとこには持って行けへんし」
と思い、どうせだからとメンテに出したのだが、今となっては後悔先に立たずである。
「ただでさえ私は昔のなのはちゃん以上に攻撃ぶっ放すだけの固定砲台やっちゅうのに……。
ごめんなユーノくん、どうやら私、ただの足手纏いになりそうや」
「そんなことないよ。はやてにははやてにしか出来ないことがあるんだから。
後悔するとか反省するとか、そういうのはこれが終わった後なら幾らでも出来ることだよ」
「……せやな」
微笑むはやて。背中越しなので見えなかったが、ユーノも自分と同様に微笑んでいるのが何となくわかった。
「そしたら前向きな話しよか。
正直な話、現状をどう思う? 相手さんさっきから黙り込んで何も仕掛けてきてへんけど、このままこっちの疲労待つつもりやろか」
「いや、持久戦の可能性は薄いと思う。どっちかというとさっきの爆発を聞きつけた部外者とかがやってくるかもしれないから」
そこまで言ったところではやてへと目配せしてくるユーノ。
それで彼の意図を理解したのだろう、彼女は小さく頷く。
「せやな。敵さんが時間稼いでくれるっちゅうんやったらこっちとしては万々歳や。
なにせこっちとしてはただ待ってさえいればええんやし。時間さえ経てば、ユーノくんが連絡してくれてた六課の仲間達がちゃんと――」
瞬間、ある場所から感じられる魔力。二人がそちらへと向いた瞬間、
膨大な魔力を秘めた砲撃が二人に向かって叩きつけられた。
とっさにラウンドシールドを張るユーノ。衝撃がシールドを通じ、二人へと襲い掛かる。
「成程、やっぱりブラフに引っ掛かって仕掛けてきたな!?
それにしてもこの砲撃…最初の攻撃とおんなじ魔力の波長? しかも撃ってきた場所といい、最初のもこいつの仕事かいな!」
「だろうね。しかも威力がなのはほどじゃないけどかなりのものだ。恐らく相手は砲撃系に特化した奴。
初撃から今まで撃ってこなかったのはきっと、一発撃つごとに魔力のチャージか術の構築かに時間がかかるから。
その上ご丁寧に……」
ユーノの言葉にシールドへと目を向けるはやて。彼の視線の先には砲撃と衝突し、
その衝突している場所から僅かずつ崩壊を始めているシールドの姿があった。しかしはやての見る限り、この砲撃の破壊力は高いものの初撃ほどではなく、
従ってそれだけではユーノの盾を破れるほどのものとは思えない。
とすれば。
「バリアブレイク……いや、破壊効果付きか!?」
「多分なのはのスターライトブレイカーに近いタイプなんだろうね。結界とかシールドとか、
そういうのを破壊できる特性を持ってるんだ。
これでも一応、破壊されるさきからシールドの再構成をやってるんだけど……」
それでも破壊は僅かずつ進んでいる。このままではすぐではないだろうものの、シールドが破壊されるだろうことは目に見えている。
ならばこのまま黙って攻撃を受け続けてやる義理は無い。迷わずユーノは回避しようと転移の術式を構成し始め。
「―――!?」
次の瞬間、彼ははやてを自分の方へと引き寄せ、転移魔法に代わって別のシールドを砲撃の反対側へと展開した。
間をおかず、叩きつけられる複数の衝撃。
「嘘っ!?」
はやてが叫びをあげる。そこにいたのはユーノが倒した一人と同じ、黒ずくめの襲撃者。
彼らがデバイスだろうナイフを掲げ、彼のシールドへとそれを突き刺していた。まだ伏兵が潜んでいた、ということだ。
姿を現しているのは攻撃を当てている現状では隠れるだけ無駄だと思ったか、はたまたその分まで力を攻撃に注ぎ込んでいるか。
「しかもこれまた念入りにやってくれるよ……」
苦悶の声を上げるユーノ。何故なら新たに展開した方のシールドもまた、ナイフの突き刺された部分から僅かつつ亀裂が走り始めていた。
言うまでもない。この攻撃もまた、バリアブレイクとしての機能を有しているものだ。
とは言っても元々防御魔法には長けていたユーノである。例え二つ三つ同時にシールドを展開したところでそう簡単に抜かれるわけはない。
すぐに抜かれるわけはないが――しかし。
「さすがに……重いっ!」
そう簡単にやられはしないが、負担が大きいことには違いない。
現状ではバリアを破壊されるまでの時間を少しでも延ばすため、再構築するので精一杯。
小技程度ならまだしも、緻密な制御が必要とされる転移魔法の構築はさすがに出来ない。下手に他の術を構成しようとすれば、
それを完成させる前に一気にシールドを破壊される可能性もある。
「ユーノくん、私も手伝……!」
少しでもユーノの負担を減らそうと防御魔法を構築しようとしたはやての手を、しかしユーノは止めた。
「はやてはいい。それより攻撃魔法を」
「攻撃魔法?」
「このままだとジリ貧だからね…あっちの、砲撃手の方を狙って。そっちが撃つ瞬間を狙ってシールドを解除する」
「せ、せやけどそれやったらこっちのナイフ持ってる方はどうするん!? 
今の私にはリインの補助もデバイスも無いから一発撃つのに時間はかかるし、その上制御もろくすっぽ上手いこといかへんで!?」
今までの状況を考えれば、はやての予想ではシールドが砕ける前に一発撃つのがせいぜいというところ。それでは砲撃手は倒せても、
残る相手にシールドを越えられてしまう。そうなっては意味が無い。
勿論嘗ての夜天の書から膨大な知識を継承したはやてである、この状況で全員を纏めて一網打尽に出来る魔法も知らないわけではなかったが、
一切の補助の無い現状で、ユーノが耐え切れる間にそのような術を正確に撃てる自信は無かった。
「大丈夫……だから早く!」
「わ、わかった!」
頷き、はやては術式を展開させる。少しでも彼の負担が減らせるように。早く、早く。
そう思っているはずなのに、けれど頭は上手く動いてくれなくて。
「〜〜〜!」
構築しようとしていく端から霧散していく魔法の構成。やれるはずなのに、いつものように上手くいってくれない。
もうダメだ、と口を開きかけたところで、ユーノの胸元へと引き込まれた。
「心配しないで」
「え?」
「焦らなくても大丈夫。君が唱え終わるまで何があってもシールドは保たせてみせる。だから落ち着いて。
絶対に、大丈夫だから」
暖かく抱きとめてくれるその背中。優しく勇気付けてくれるその声。その温もりに、心が落ち着いてくる。
『「ユーノくんがいると背中があったかいんだ」か……。なるほどな、なのはちゃんの言ってたとおりや』
さっきまではやての頭の中で空回りしていたギアが、カチリとはまる音がしたような気がした。
戦闘中だというのに信じられないほど心が穏やかになっている。これならやれると、そんな気がふつふつと沸いてくる。
「うん」
応えて構築した術式は彼女自身でも信じられないほど鮮やかに、そして迅く組み上げられていった。
少しずつ罅が入っていく盾を目にしてももう焦りはしない。何故なら彼が、保たせてみせると言ったのだから。自分を守り切ると言ったのだから。
「――ユーノくん、オーケーや」
手を、シールドの前に出している彼の手の隣に掲げる。はやてとユーノはお互いに顔を見合わせ、同時に頷いた。
「3、2、1……」
「――0!」
ユーノの合図と同時、砲撃を押し留めていた盾が砕け散る。遮るものが無くなり、砲撃は迷うことなく二人へと降り注がれる。
しかしが攻撃が彼女達を蹂躙せんとする、その直前で。
「ディバイン――バスター!!」
ゴァァァッ!!
放たれる一撃。なのはほど収束していないものの、しかし彼女に勝るとも劣らぬ出力を持った攻撃は襲撃者の砲撃をあっさりと飲み込み、
そのまま一気に、相手に逃げる暇も防御する隙も与えず叩きつけられた。
「取り敢えずこっちは終わり……せやけど!」
間をおかず振り向くはやて。その視線の先には今にも破壊されそうなほどに亀裂が入ったシールドと、
それにナイフを突き刺す残った襲撃者達の姿がある。はやては急いで次の魔法を構成し始めたが、
防御も迎撃も、とてもではないが間に合いそうに無い。
「ユーノくん、盾が!」
「わかってる! 僕にしっかりと掴まって!」
言いながらはやての肩を引き寄せるユーノ。はやても彼の服の袖を強く握り締める。けれど最初の襲撃のときとは違い、目は閉じない。
ユーノが大丈夫だと、そう言ったのだから。目を閉じず、じっと前を見据える。
罅割れゆく盾。それが砕け散る、その直前に。
「ハイリッヒ・ゲシュウィンディヒカイトッ!」
ユーノの口から放たれる何かの術の名前。そして一瞬の後には、ユーノとはやては先程から遥か離れた場所に居た。
少し遠目に、先程まで自分達が居た場所と、標的を突然見失ったことに戸惑う相手の姿がある。つまりこれは……
「転移……あの短時間で!?」
「いや、一種の高速移動。ただフェイトのソニックムーブとかと違って、術者の体感・感覚時間を引き延ばす効果も持ってるんだ。
だからイメージ的には時間加速とか、そういうのに近いかもね。それでここまで一気に移動してきた。
あの短時間じゃ、さすがに転移魔法を確実に成功させる自信が無かったから」
「さりげに新技習得しとってからに」
「訓練の時に付き合ってもらった人の使っていた歩法を魔法で再現してみたんだけど……つつ」
言いかけたところでがくりと膝を落とすユーノ。先程の回避の間に実は攻撃の一つでも受けていたのか。
そう思って尋ねようとしたはやてに、彼は軽く首を振った。
「大丈夫、昔これ修得するとき無茶しすぎてちょっと痛めちゃってね。その古傷が少し響いただけ。それより」
ユーノにつられて視線を向けてみれば、ようやく自分達を見つけたのだろう、同じようにこちらを向いた襲撃者が立っている。
若干距離が離れたとはいえ何らかのダメージを与えたわけではない。これならすぐにまた襲い掛かってくるはず。
「流石に倒したり武器を奪ったりする余裕までは無かったからね。ここまで逃げるのが限界だった」
「せ、せやけどこれやとまた…やっぱ来る気や!」
再び各々の武器を構え、今にも飛び掛らんという姿勢になる面々。
だが、ユーノは落ち着き払った顔で言った。
「大丈夫。時間は稼げたから。
――うん、ようやく来てくれたみたい」
瞬間、現れた黒い影が襲撃者の一人を吹き飛ばす。そしてそのまま続けて二人目に拳を叩き込んだ。
黒い肌の強靭な体躯をしたその男は、ユーノの、そして何よりはやてにとってよく見知ったもの。
そう。彼女を守るヴォルケンリッターが一人・盾の守護獣。
「ザフィーラ!?」
「遅くなりました、主」
「あたしもいるよっ!」
二人を一瞥し、安否を確認するザフィーラを狙おうとする一人の顎を蹴り上げる女性。そちらもまた、彼女達の知る相手だ。
「アルフさんまでかい……」
唖然とするはやてを尻目に二人は襲撃者達を打ち倒していく。不意を突かれた形となった現状は、最早完全にこの二人が場を支配していた。
為す術も無く打ち倒され、倒れた相手はユーノのバインドによって拘束されていく。幾分も時間の置くことも無く、彼らは完全に制圧された。
「ふう……こっちの姿で戦ったのは久し振りだねえ。最近じゃ大量に物買い込むときくらいにしかならなかったからさあ」
「その割に腕は落ちていなかったな。感心なことだ」
そんなことを言い合いながらはやて達の下へと歩いてくるザフィーラとアルフ。
はやてに肩を貸され、膝を押さえつつもゆっくりと立ち上がったユーノは愚痴るように言う。
「ザフィーラさん、遅いですよ。それにアルフも。こっちは意外と危ないところもあったんだけど」
「すまなかったなスクライア。他にいた連中を片付けるのに手間取った」
「そうだよユーノ。あたしだって遠くからこっち狙ってた連中片付けてくのに時間かかったんだからさ。あーもーあんな何人も居るなんて思ってなかったよ」
「まったく疲れたー」と腕をぐるぐると回しながらアルフ。彼らの様子やユーノの言い方からして二人がやってきたのはユーノが何らかの連絡をしたからではなく、
あらかじめの予定だっただろうことは間違いなかった。
「ちょ、ちょい待ち。まさかこれ、全部なんかの画策か?」
「ああ、実は――」
ユーノが何か言いかけた次の瞬間、はやてはユーノに覆い被され押し倒されていた。
「ユーノくん、一体…… 
!?」
「つう……!」
はやてが見上げると、そこには苦悶の声をあげるユーノ。その肩は浅くではあったが斬られていた。
慌て、ザフィーラとアルフは警戒の色を取り戻す。
「まだ居たのか!?」
「いえ、多分僕達に最初襲い掛かってきた奴です! さっきまで捕えていた場所からいなくなっている!」
ユーノが指した場所を向く二人だが、そこには確かに誰も居なかった。自力で解除したか、はたまた先程の乱戦時誰かが解除したのかはわからなかったが、
最初に襲ってきた相手に間違いない。気絶したふりをしていたのか気がついたのか。どちらにせよ、脅威なことには違いない。
警戒するザフィーラとアルフ。しかし次の瞬間前触れも無く、ユーノがとっさに張ったシールドに何かが衝突する。
姿こそ見えないものの獣としての勘から二人はそこに敵がいる事を確信し、攻撃を加えようと駆け寄って。
「―――え」
彼方より飛来した桃色の砲撃に見事、見えない相手は吹き飛ばされるのだった。
ユーノごと。
「簡単にいえば、はやてさんには囮捜査の囮をやってもらっていたの」
次の日。機動六課の部隊長室。あの日のようにはやてと二人きりというわけではなく、六課の主だった面々なども揃ったその中で、
リンディはそう言った。
「お、囮捜査?」
「ええ。機動六課の設立の際、色々と無理をきかせたのははやてさんも知っているでしょう? それを一部でやっかみというか何と言うか、
こちらに対する風当たりが悪くなっているのよ」
「それはまあ…私もなんぼかは知ってますけど」
勿論ええことやないのはわかってますけど、とはやて。レティはそれに頷くと、眉を顰めた。
「大抵は軽い嫉妬とかそういったレベルなんだけど、中には酷いものもあって。そんな中である情報が私達の耳に入ってきたのよ。
曰く――『八神はやてを狙っている奴がいる』ってね」
「!」
ハッと目を見開くはやて。そしてその瞬間、彼女の中ですべての歯車が噛み合った。
「つまり、昨日の『お見合い』っちゅうんは……」
「ええ。出来れば前情報の時点で尻尾を掴みたかったのだけれど、それが無理でね。
だったら相手が出てきやすい舞台を整えてあげて一網打尽にしよう、ってことになったのよ。普段はやてさんは六課にいるけれど、
お見合いの間は流石に一人で、しかもデバイスなんて持たないでしょう?」
「ええ……」
事実、「要らないだろう」とデバイスをメンテに出していたのだからその通りである。
もしもあの時ユーノが居なかったなら間違いなくやられていただろう。リンディのいうことももっともだと理解できる。
「ってことはユーノくんを選んだのも?」
「そう。最初はアコースくんってことも考えたのだけれど、彼はやり手で通っているし、警戒される恐れもあったの。
でも、ユーノくんなら基本的に有名なのは前線で戦う人間ではない無限書庫の司書長ってことや考古学者っていうことだけ。
結界魔導士として有能だってことはほとんど知られていないから、そういった警戒がされる恐れも少ない。
それに、ユーノくんなら事情を話せば引き受けてくれるって思ったから。そしてアルフとザフィーラには実際に襲ってくるだろう相手の捕縛をお願いしたの」
つまりは狙っている相手と繋がりのある心配が無く、見合い相手として対外的に見ても地位などではやてとそれなりにつりあう―要するにやらせと疑われにくく、
また一般に実力者とは知られていないが襲撃の際彼女を守れる人間。その条件にあてはまる相手としてユーノを選んだ、というわけである。
それならばザフィーラとアルフだけではなく六課に捕縛を頼まなかったのかといえば、六課を動かせば相手に勘付かれる可能性があったからである。
故に基本現在地球にいるアルフと六課の書類上正規メンバーとして登録されておらず、それ故マークされていないだろうザフィーラを選んだわけだ。
まあ結局六課の面々が後をつけたのだからその配慮は無駄だったかもしれないが。
「そうやったんや…ユーノくん、ありがとな」
「はやてに全部隠してたのは僕の方だから。そんな感謝の言葉なんて要らないよ」
リンディの隣で首を小さく横に振るユーノ。彼としては如何にはやてのためといえ嘘をつくのは若干心苦しかっただけに、礼を言われるのは避けたかった。
「せやけどほら、こんな怪我までしてるんやし」
そう言って、はやては少しボロボロなユーノを見る。昨日と違い私服に戻っていた彼は、はやての言うとおりところどころに包帯が巻かれていた。
「いや、大した傷じゃないよ。膝なんて半分自業自得みたいなもんだし」
「それにまあ、ダメージの半分以上はなのはのせいだからな」
横目でなのはのことを見やりながら、ニヤリと笑ってヴィータ。視線を向けられたなのははしゅんとなる。
何しろユーノがはやてを押し倒したのを見た時、一気に何かがぷつっと切れて問答無用でぶっ放してしまったのだから彼女としても弁解のしようがない。
あんな光景を見たくらいで自制心を失ったのはどうしてだろうと自身でも疑問だったが、100%自分の責任なのはそれでも間違いなかった。
あの『見合い』の時の気の高ぶりようも事情を説明してもらった今となってはどうしてだろうと自分自身で思っているが、これまた彼女にとっての謎である。
「え、えっと……ユーノくん、ごめんなさいっ!!」
「いや、だからいいってなのは。結局あれのおかげで最悪の事態は回避できたんだから。
それにくらべたらこの程度の怪我、大したことはないよ。だからそんなに何回も謝らないで」
「……ごめんなさい」
優しくユーノに言われ、頷くなのは。その姿を見た彼女とはやて以外の機動六課の面々が何やら小声で話をしていたりするが、
まあ今の彼女には関係ない話である。時折『自覚…』だの『鈍感…』だの聞こえたりもするが、きっと関係ない。
「それで…結局あいつら使うて私を狙ってきた相手の依頼人って……?」
「ええ。私達としては今回の六課の件で色々迷惑をかけた地上本部の誰かとか、アレの関連で恨みを持っている誰かかと思っていたのだけれど」
「アレ」のところで新人達の方を向き、リンディ少しトーンがさがった。そこから内容を察し、はやて達の顔が少し暗くなる。
もしも闇の書の被害者やその遺族だったとしたら、その怒りも当然だ―そう思ったからである。
「そ、それで?」
身を乗り出し、聞いてくるはやて。しかしそこでリンディとレティは肩を落とし、くだらなそうに答えた。
「ただの馬鹿なお偉いさんだったわ。しかも貴女を狙った理由は『たかが小娘が魔法が達者なだけで出世していくのが気に入らなかったから』だそうよ」
「は?」
「要するに嫉妬ってことよ。しかもよくよく追求してみたらはやてさんの件以外にも出るわ出るわ。直接・間接関係なく相手を脅し、陥れ、おまけの襲撃。
そんな風に常にライバルを蹴落として出世してきたみたい」
成程、そんな人間からすれば若干19歳にして二佐となり、おまけに期間限定ながら自らの手で新部隊を設立してその隊長におさまる、
などといったことをやらかした管理外世界出身の小娘などさぞかし目敏く映ったことだろう。
相手にとっては彼女がこれまで上げてきた実績や総合ランクSSにレアスキル持ちという能力も、ただ目の上のたんこぶと認識させる要素だったに違いない。
「まあともかく、今回のことで相手は失脚。噂も広まるでしょうから、他にはやてさんを狙う相手が居たとしても表立った危険は減るでしょうね」
「だからこれでひとまず解決、かしら」
リンディに引き続き、そういって締めるレティ。ヴォルケンリッター達の顔もそこでようやくほころんだ。
「それは何よりです。……しかしザフィーラ、リンディ提督達からの話を黙っているとは何事だ」
【提督の方から黙っていて欲しい、と頼まれたのだから当然だろう。それにそちらの方が主の為だと聞かされれば尚更だ。
この件は事前からどこかに漏れるわけにはいかなかったからな。
大体、もしも事前にこんな話を聞かせたとしたら、お前達は何も動かず聞かなかった振りを出来る自信があったか?】
「そ、それは」
そう言われればシグナムとしても黙らざるを得ない。ヴィータやシャマルとしても、確実に何か行動を起こしただろう。
その点でも冷静なザフィーラに話を回したのは正解だったといえるかもしれない。
ちなみに当のザフィーラといえば、少し気落ちしていた。何故かと言えばあのすぐ後やってきた六課の面々、
その新人達はじめ旧知の面子を除くほぼ全員に「誰?」と言われたからである。確かに六課ではずっと獣の姿で過ごしてきたが、
あれは正直めげた。一方のアルフは外見年齢を変えていただけとはいえ、初対面の人間を除く全員にちゃんと認識されただけに切なさも倍増、
である。
「まーまーシグナムも落ち着いてさ。結果オーライだったからいいんじゃないかい?」
「もうアルフってば」
言ってソファに体をうずめる幼い姿のアルフとそれをたしなめるフェイト。そんな面々の姿を見つめ、微笑むと、ユーノは立ち上がった。
「さて、と。そろそろ僕はお暇させてもらうよ」
「え? ユーノくんもう行くの?」
「今日は仕事がちゃんとあるからね。誰かさんからの依頼もあったはずだし、ちゃんとやらないとどやされる」
肩を竦め、言うユーノ。「誰かさん」のところでリンディとフェイトが少し顔を顰めたりもしたが、
彼は苦笑すると一歩踏み出す。そこになのはが再び声をかけた。
「あ、本局まで送るよ。膝、まだ辛いでしょ? それに帰るのだって、回復魔法とかもうちょっとかけてもらってからの方が」
「大丈夫だよなのは。自分でも治癒魔法はかけてあるし、手当てのときシャマルさんにもテーピングしてもらったから問題ない。
それに無重力の無限書庫だと膝への負担も無いからね。あっちには早く戻った方がいいくらいなんだよ」
「心配ないよ」と笑うユーノになのはは心なしか残念そうに、そして若干気落ちした様子で彼に向かって小さく手を振った。
「そ、そうなんだ……それじゃ、また今度ね」
「そうだね。積もる話は落ち着いたときにでも」
「……うん!」
にっこり微笑むなのは。それを受けてさあ再び歩き出そうとしたところで今度ははやてが声をかけた。
「ちょい待ったユーノくん」
「? なにさ、はやて」
ひょい、と後ろを振り向くユーノ。はやては自分の鞄をごそごそとさぐると、何かをぴょこ、っと取り出した。
「はいユーノくん、プレゼント♪」
 
絵・はっかい。様より
掲げられた包みを、きょとんとしたまま彼は受け取る。中から漏れてくる僅かな香りとほのかに残る温かさ。言うまでもない。
「……お弁当?」
「そや。昨日言ったやろ? 「なんかの形でおかえしする」って。それであの時聞いたユーノくんのお食事状態思い出してな。
ちょいと作ってきたんよ。
あ、箱とかは使い捨てのもん使ったから、食べた後はそのまま捨ててくれても問題あらへんでー」
ぴょこりと人差し指を立てるはやて。しばらくの間包みとはやてを交互に見ていたユーノは、やがてハッとなり、ぴょこぴょこ手を振った。
「いやでもこんなの受け取るわけにはいかないって。昨日も言ったでしょ? 勘違いされたらはやてが困るって」
「えーやんえーやん何も問題あらへんって?
何せ私、ユーノくんの婚約者なんやから」
――ピキッ。
時が凍る。果てしなく。それはもう果てしなく。
動きを止めたユーノに、ぎぎぎぃ、っと、なのはが首を向けてきた。
「……こんやくしゃ?」
「い、いや僕はしらな「いやー、あの告白はホンマドッキドキしたわー。『僕と結婚を前提に付き合ってくれませんか』って。
もうあれ聞いた時はやてちゃん嬉しくて嬉しくてなー」
弁解しようとしたユーノを遮り、うっとりした顔で言ってくるはやて。その一言一言が紡がれる中、
彼女の頬の紅潮と反比例していくかのごとく冷めていく場の空気。
それを引き起こしている主は――言うまでもない。
「どういうことかな…ちゃんと、答えてくれないかなあ」
「いやそれはただリンディさんに言われて儀礼的なものとして言っただけで! 別に目的があったとはいえ一応あれって見合いだったし!? 
あのタイミングで言ったら襲撃者にとっては狙う隙が出来る絶好のチャンスかなあって思ってこっちとしては言っただけだし!? 
実際あの直後に襲撃が起こったからはやてだって何も答えたりとかしてないし!?」
「そしたら今答えるわ。迷わず『はい』や。これで問題ないな? はい結婚を前提に付き合う仲けってーい♪」
「ってちょっとぉぉぉ!?」
言いながらユーノの腕へと抱きついてくるはやて。顔を赤くしてそんなことをしてきたりする姿は正直可愛いと思ったし、
健全な年頃男子としては腕に感じる柔らかなものとかにまるっきり反応しないでは無かったが、
刻一刻と拡大していく目の前の相手の殺気やら何やらにそんなものは一瞬で消し飛ばされた。
「ゆぅぅぅのくぅぅぅぅん?」
「イヤーッ!? なのはさんごめんなさいなのはさんごめんなさいなのはさんごめんなさいー!」
「ティア!? 一体どうしたのティア!」
「まずい、ティアナの奴あの時のトラウマが!」
「落ち着けランスター! 今対象になっているのはお前ではない!」
なのはの目を見てしまったせいだろう、うずくまってがくがく震えるティアナに必死で声をかける面々。
一方標的…いや対象となったユーノは一歩後ろへとさがる。
「いやちょっと待ってレイジングハートとか構えないで昔ならまだしも今のなのはの砲撃とか防御できる自信なんて全然無い…
っていうかそもそもどうしてなのは怒って」
「きゃー怖いー♪ 旦那様助けてー♪」
「――――!!」
「なのはぁぁぁ!?」
そして始まる阿鼻叫喚の地獄絵図。なのはは隊長室に遠慮なくアクセルシューターやら何やらを走らせ、、
ユーノはくっついたままで離れないはやてを仕方なく抱えて逃げ回る。それがまた本人ではわかっていないなのはの怒りを呼び、
攻撃が熱を増していくという悪循環。止めてくれそうな面々といえば遠くに退いたりシールドを張ったりして自分達の安全だけは確保しているか、
はたまた先程のなのはの目に嘗て撃墜されたときのことを思い出し恐怖に震えるティアナを何とかしようと慰めているか。
とにかくもってユーノを助けてくれそうな人は居ない。
そんな状況にあたふたするフェイトのその横から、ぽつりと声が聞こえた。
「うん、すべて予定通りね」
「………え?」
不意に隣の方から聞こえてきた言葉に、彼女はぎぎぃ、と横にいるリンディへと顔を向けた。
顔を引きつらせたまま、問いかける。
「あ、あの…母さん、一体どこまで『予定通り』なの?」
「あら、ちゃんと言ったじゃない。全部よ、『全部』」
「そうそう。『全部』よ? フェイトさん」
同じように頷くレティ。
つまり。
忙しいはやてとユーノを強制的に休ませる為、この見合いをセッティングしたというのも。
その見合いをカモフラージュとし、はやてを狙う輩達をこの機に一網打尽にしようというのも。
そしてそもそも、八神はやての見合い相手として相応しいだろうとユーノ・スクライアを選んだことも!
そこに思考が辿り着いた時、フェイトは戦慄した。自分の目の前にいる女性は。この義母、リンディ・ハラオウンは。
やはり洒落にならない女性なのだと―――!!
「お仕事に精を出すことはいいと思うのだけれど、やっぱり年頃なんだし、恋愛の一つもした方がいいじゃない?
 だからちょっとね。
なのはさんもなのはさんで一向にそんな様子が無かったからちょっとつついてみる意味も込めて見合い相手を
彼にしてみたのだけれど…見事に反応してくれたわ♪」
「大成功ね♪」と笑顔のリンディ達。しかし今のフェイトには、そう呟く自身の義母とその友人に悪魔の羽と尻尾が幻視出来ていた。
『ほんとのあくまって…こういうひとを言うんだ』
心の中でそう、呟きながら。
取り敢えず彼女はなのはを止めるため、バルディッシュを取り出すのだった。
おしまい
こうへんへ
あとがき
というわけで『はやてのお見合い』、これにて終幕となります。今回の主題としてはこれからの短編連作の人間関係確定だったので、
こんなところでしょうか。こういう微妙な三角関係、凄く大好き。このまま突っ走り続ける!ってノリで。
取り敢えずこのお話ではある程度いわゆる「サブキャラ」を出張らせてみたいと思ってます。前回のヴァイスくん、
今回ザフィーラとアルフに頑張ってもらったのもその一環。三期じゃ人間形態や大人の姿無かったからこのくらいはNE!
三期人間形態無かったのって、絵のスタッフに筋肉上手く描ける人いなかったからって聞いたんですがマジでしょうか…
ゼストが服脱いだり(筋肉見せ)しなかったのもそれが理由だとか?
ともあれ、がんばっていこうとおもいます(あえてひらがな)
では次回第二話、『無限書庫の主』(仮)でお会いしましょう。
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