| 兵器外観 | |||
| 名称 | 100トン砲 [100 ton Gun] |
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| 型式 | − | ||
| 開発国 | 英国 | ||
| 製造メーカー | アームストロング | ||
| 配備国 | 英国、イタリア | ||
| 製造初年 | 1870 | ||
| 口径 | 450[17.72inch] | [mm] | |
| 口径比 | 22 | ||
| 砲身長 | 9950[32.65feet] | [mm] | |
| 全長 | − | [m] | |
| 全高 | − | [m] | |
| 全幅 | − | [mm] | |
| 全備重量 | 100200(100.2ton) | [kg] | |
| 腔綫 | 有り | ||
| 砲身材質 | − | ||
| 砲身命数 | − | [発] | |
| 閉鎖機 | − | ||
| 平衡機 | − | ||
| 駐退複座機 | − | ||
| 最大駐退力 | − | [kg] | |
| 後座長 | − | [mm] | |
| 照準具 | − | ||
| 上下射角 | − | [deg] | |
| 水平射角 | − | [deg] | |
| 最大射程 | 12900m[8mile] | [m] | |
| 装薬 | 最大装薬:204kg[450lb] | ||
| 公算誤差 | − | ||
| 砲口初速 | 最大装薬時:470m/sec[1540feet/sec] | [m/sec] | |
| 発射速度 | 4分間に1発 | [発/min] | |
| 砲弾 | Mk1通常弾 Mk1榴散弾 Mk1散弾 |
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| 操作人員 | 35 | [人] | |
| 布設所要時間 | 射撃可能状態まで3時間(駆動のための蒸気圧を上げるため) | [min] | |
| 説明 | 本砲は1870年に、英国、ニューキャッスル・ウポン・タイン[Newcastle-Upon-Tyne]のW.C.アームストロング卿によって製造されたものです。12門が製造され、8門はイタリアの海軍へ、2門はジブラルタルへ、2門はマルタへ送られました。本WebSiteに掲載されている写真は、ジブラルタルのMagdala砲台にあるもので、現在残っているものの中でも唯一保存状態が良好なものです。 口径17.72インチ(450mm)の旋条砲身、前装式(砲口装填式)の砲で、砲身長は32.65フィート(約9.95m)、その内30.25フィート(約9.22m)に旋条が切ってあり、8マイル(約12900m)以上の射程距離を持っていました。蒸気機関によって生成された水力により砲身の俯仰および旋回がなされていました。操作に必要な蒸気圧を得るのに、最低でも3時間もかかりました。ただし、当時の船足では、スペインのTarifa地点からジブラルタル沿岸まで入るには、少なくとも3時間はかかりましたので、この時間は充分許容できるものでした。砲の重さは100.2トンで、2000ポンド(約907kg)の砲弾を、450ポンド(約204kg)の発射薬により、毎秒1540フィート(約470m/sec)の砲口初速で撃ち出せました。その際に発生する反動は猛烈なものでした。砲弾の貫徹能力は、錬鉄に対して24.9インチ(約632mm)もありました。通常の発射速度は、35名の操作員によって、4分間に1発というものでした。 ジブラルタルの100トン砲には、次のような興味深いエピソードがあります。 ジブラルタルの100トン砲は、1902年に砲兵部隊の監察長官の訪問を受けました。その際に、最大装薬で5発の砲弾を発射できる準備ができていました。最初の発射命令で点火がなされましたが、弾丸は発射されませんでした。さらなる発射の試みがなされましたが、やはりなにも起こりませんでした。不発時の訓練は行なわれていましたが、役には立ちませんでした。規定された30分の待ち時間※の終わりに、長官は砲から弾丸をとり出すために砲身内に入り込んで弾丸に抽出子をとり付ける志願者を募りました。 (※発射薬が不発の場合、すぐに弾丸を抜き出す作業を行なうのは危険です。というのは、発射薬に火がついていて連続的な燃焼−すなわち爆発が起こっていないだけかもしれないからです。このため不発後は、一定時間待機して火が消えたことを確認してから、弾丸を抜き出す作業を行なうことになっています) 考察のための長い休止の後、小柄で痩せた兵士が前へ出て任務に志願しました。裸けた腰にロープを巻かれた彼は、抽出子を持って大砲に「装填」されました。数瞬の後に彼は任務を完了し、安全に砲身外へ引き戻されました。みんなは胸を撫で下ろしました。その兵士は、任務の報酬として同日中に砲兵下士官への昇進を約束されたと言われています。 ジブラルタルに残る100トン砲は、調査とレストアがなされて、2002年9月29日に試射が行なわれました。その様子や発射音が下記URLに報告されています。 ・GIBRALTAR... THE UNOFFICIAL HOMEPAGE URL:http://www.gibnet.com/images/gun100.htm (TOPページURL:http://www.gibnet.com/) ・GIBRALTAR CHRONICLE URL:http://www.chronicle.gi/Features/100%20ton%20gun%202.10.2002.htm (TOPページURL:http://www.chronicle.gi/) |
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| 参考文献 | − | ||
| 参考WebSite | ・Government of Gibraltar Information Services URL:http://www.gibraltar.gov.gi/ (TOPページURL:http://www.gibraltar.gov.gi/tourism/100_tongun.htm) ・Gibraltar Museum Site URL:http://www.gib.gi/museum/Reg.htm (TOPページURL:http://www.gib.gi/museum/) |
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| 写真 | 写真は、ファイアー様より提供。ジブラルタル博物館にて撮影。 | ||
| 作成 | 2003/12/18 | ||
| 更新 | − | ||
| 写真(写真をクリックすると大きな写真が見られます) | ||
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2001.8.25更新 榴弾砲format_v0.5