兵器外観
名称 75mm無反動砲M20
[75mm Recoilless Rifle M20]
型式 M20
製造国 米国
製造メーカー
配備国 米国
製造初年 1945年
口径 75 [mm]
口径長
砲身長 [mm]
全長 2083[6ft 10in] [mm]
全高 [mm]
全幅 [mm]
全備重量 51.9[114.5lbs] [kg]
腔綫 右巻き(25口径につき1回転)
砲身材質
砲身命数 [発]
閉鎖機 断隔螺式[interrupted screw]
平衡機
駐退複座機
最大駐退力 [kg]
後座長 [mm]
照準具
高低射角 [ミル](deg)
水平射角 360 [ミル](deg)
最大射程 6400[7000yards](HEAT弾) [m]
装薬
射程距離 有効射程:800[875yards](HEAT弾) [m]
公算誤差
砲口初速 304.8[1000ft/sec](HEAT弾) [m/sec]
発射速度 10 [発/min]
砲弾 HEAT(弾丸重量:1.45kg[3.19lbs]、完成弾重量:9.32kg[20.54lbs]、貫徹能力:101.6mm[4inches])
榴弾(完成弾重量:9.92kg[21.86lbs])
T40,WP発煙弾(完成弾重量:10.26kg[22.61lbs])
操作人員 [人]
布設所要時間 [min]
説明

●概略・開発
 第二次世界大戦間の装甲技術の著しい発達の結果、歩兵部隊および他の軽武装部隊の対装甲攻撃能力は、極端に脆弱化した。このことから、中距離において対装甲攻撃能力が十分に高く、かつ歩兵部隊によって容易に運ぶことが可能な兵器が必要となった。一方、1943年に北アフリカ戦線で、米軍はドイツ製の7.5cm無反動砲L40を捕獲した。これらの経緯から、1943年に米国の法務局携帯兵器部門により、無反動砲の開発が開始され、1944年には、75mm無反動砲の第一試作モデルのテストが行われた。そして1945年の3月に、完成モデルの生産が開始され、ヨーロッパおよび太平洋の戦場に順次配備された。その後、57mm無反動砲M18や本砲(75mm無反動M20)は朝鮮戦争にて対戦車戦闘に使用されたものの、有効射程の短さや威力がやや低いことから、より大口径の無反動砲の開発が要求された。
●構造
 本砲は射撃による反動を、後方へ同じ運動量を放出することで、相殺するメカニズムを持ったいわゆる無反動砲である。本砲の方式は、米国独自の開発によるもので、クロムスキット式と呼ばれている。この方式の特徴は、1)砲弾と薬室の間にスペースを空けていること、2)砲弾の薬莢部分に多数の小さな孔があけられいること、の2点である。この方式のメカニズムは、射撃時に発生する燃焼ガスを、薬莢部分の小孔から砲弾と薬室の間のスペースへと逃し、その後に砲尾の噴気孔より噴出することで、弾丸射出の反動と砲尾噴出ガスの平衡を保つと言うものである。また、比較的低初速のため砲腔内圧が低く、砲身の肉厚も薄いこと、反動が非常に小さいため砲架に30口径機関銃M1917A1の三脚架を流用できたこと、などから非常に軽量で、 ジープまたは武器運搬車で容易に運搬することが可能であった。

参考文献

・「ミリタリー・イラストレイテッド19 世界の重火器」 光文社文庫

参考WebSite ・「Roberts Armory A Traveling WW2 Historical Museum」
URL:http://www.roberts.ezpublishing.com/rarmory/rarmory.shtml
・「The KOREAN WAR」
URL:http://rt66.com/~korteng/SmallArms/arms.htm
・「Tactics used in Vietnam」
URL:http://www.soft.net.uk/entrinet/tactics.htm

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2001.8.25更新 榴弾砲format_v0.5