揺架[Cradle]
●揺架[Cradle]とは
揺架とは、大砲の射撃の効率や精度を向上させる機構の一つで、読みは「ようか」、英語では[Cradle:揺り籠の意味]と呼ばれている。牽引砲の構造概略図を図1〜3に示す。図1は通常の状態、図2は、射撃の反動で、砲身が後座している状態、図3は、仰角を取っている状態である。図中の黄緑色の部分が揺架にあたる。砲身は揺架の上または中に取り付けられている。砲を射撃する際には、反動により砲身は揺架上を滑走して後退する。図2をみると判るが、砲身とそれに付随する機構のみが後座する。揺架上の砲身が滑走する機構の部分を揺架匡、駐退復座機が付いている部分を揺架体と呼称する。揺架は、上部砲架の上にのっており、砲耳(ほうじ)によって支えられている。揺架と上部砲架の間には、砲身の上下動(俯仰)のための歯車がついている。この歯車を、高低照準ハンドルを回転することにより、俯仰を行う。図3を見ると判るが、仰角を取る際に角度が変わるのは、揺架より上にある構造部分である。
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作成:2002/03/17 Ichinohe_Takao