APDSおよびAPFSDSの性能


表1 徹甲弾(APDSまたはAPFSDS)性能一覧表[推定データ含む]

名称 別名 侵徹体 砲口初速[m/sec] 侵徹長 説明 資料
直径[mm] 長さ[mm] L/D比 質量[kg] 射距離
1000m 2000m 3000m 2000m
25mm/KBA 12 66 6 0.12 1335 ? 29 ? ? 25mmKBA砲のAPDS。 資料2
25mm/M791 13 77 6 0.16 1345 50 ? ? ? ATK社製のM242、M811あるいはGAU-12等の任意のシステムから発射可能なAPDS-T弾。 資料3
35mm/KD 20 60 3 0.30 1385 80 ? ? ? エリコン社製35mm機関砲KDのAPDS。 資料2
100mm/PRB 20 2.8 1480 ? NHS:
250
? NHT:
200
PRB社製のT-54/T-55用のAPFSDS。 資料5
105mm/DM13 M392 ? ? ? ? ? ? ? ? ? APFSDSでは無く、L28APDS。 ?
105mm/DM23 M111 ? ? 10 4.1 1455 ? NHS:
342
? NHT:
300
1970年代にイスラエルのIMIで開発されたM-111は、メルカバ主砲用タングステン焼結合金弾芯のAPFSDSである。NATOのテストでも最優秀の評価を得、IMIからライセンスを導入して生産する西独ディール社の製品と合わせて、NATO名称DM-23の名で、西独、スイス、カナダ、ベルギー、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン等のNATO諸国に供給された。1982年レバノン戦争でT-72を撃破した実績は有名である。 資料1
105mm/DM23 28 396 14 3.9 1455 ? 300 ? ? NATOの105mm砲のAPFSDS。 資料2
105mm/DM33 M413 ? ? 20 6.3 1465 ? NHS:
413
? NHT:
353
M-111の後継。IDFのほか、DM-33の名で西独、オランダ、イタリア、及びスカンジジナビア諸国にも採用されており、スイス、カナダ、ベルギーも考慮中という。 資料1
105mm/DM43 ? ? ? ? ? ? ? ? ? NATOの105mm砲のAPFSDS。 ?
105mm/DM53 ? ? ? ? ? ? ? ? ? NATOの105mm砲のAPFSDS。 ?
105mm/DM63 ? ? ? ? ? ? ? ? ? 発射距離1000mでRHA換算で700mmの侵徹長が目標。実用化されたかは不明。 ?
105mm/DM128 ? ? ? ? ? ? ? ? ? ラインメタル社製。当時の西ドイツでライセンス生産のDM33より移行して配備。NATO標準でDM43になったかは不明。 ?
105mm/M735 32 320 10 4.1 1501 NHS:
359
NHS:
318
NHS:
282
NHT:
264
防水型のタングステン合金の弾芯にマルエージング鋼の鞘をつけ風防と翼を取り付けた構造で3分割される装弾筒で保持される構造。米国では、1977年にM774APFSDSに、その後M833APFSDSに換装された。陸上自衛隊でも新式として93式装弾筒付翼安定徹甲弾に換装中である。 ?
105mm/france 26 447 17 3.8 1525 ? ? ? ? フランス製105mmライフル砲のAPFSDS。 資料2
115mm/rossia 40 194 5 3.9 1615 ? ? ? ? 旧ソ連の115mm滑腔砲のAPFSDS。 資料2
120mm/UK 30 438 15 4.95 ? ? ? ? ? 英国120mmライフル砲のAPFSDS。 ?
120mm/PRIMEX 25 765 31 6.01 ? ? ? ? ? PRIMIX社の120mmAPFSDS。 ?
120mm/R_metal 23 766 33 5.09 ? ? ? ? ? ドイツRHEINMETAL社の120mm滑腔砲のAPFSDS。 ?
120mm/KE DM13? ? ? ? ? 1650? NHS:
461
NHS:
443
NHS:
395
NHT:
284
120mm滑腔砲の最初のAPFSDS。 ?
120mm/DM13 32 ? ? ? ? ? ? ? ? NATOの120mm滑腔砲のAPFSDS。構造はM735と同様の2重構造。 ?
120mm/DM23 32 295 9 3.8 1600 ? ? ? ? NATOの120mm滑腔砲のAPFSDS。モノブロック構造(DM23以降すべて)。 資料2
120mm/DM33 28 645 23 ? ? ? ? ? ? NATOの120mm滑腔砲のAPFSDS。 ?
120mm/DM43 26 ? ? ? ? ? ? ? ? NATOの120mm滑腔砲のAPFSDS。 ?
120mm/DM53 20 438 22 2.2 ? ? ? ? ? NATOの120mm滑腔砲のAPFSDS。 資料2
120mm/OFL120G1 25 481 19 3.78 1650 ? ? ? ? OFL社の120mm滑腔砲のAPFSDS。 資料2
120mm/M829 30 336 11 3.8 1650 ? ? ? ? 米国の120mm滑腔砲のAPFSDS。 資料2
120mm/M829A2 25 458 18 3.6 1750 ? ? ? ? 米国の120mm滑腔砲のAPFSDS。 資料2
120mm/L23 30 336 11 3.8 1540 ? ? ? ? ? 資料2
注0:赤字の数字は他のデータからの推定データである。
注1:DMはNATOの砲弾につける名称(アメリカのMと同じ)
注2:DM13は、105mmL7用M753APFSDSと同じ二重構造のため、飛翔体直径=弾芯直径ではない。
注3:DM23以降はモノブロック構造のため飛翔体直径=弾芯直径と考えてよい。
注4:NHSとは、「NATO標準標的#4089」と呼ばれる板厚150mmの板を45度傾けた標的で、旧ソ連T-62MBTの防弾装甲を模擬している。なお材質の強度はT-62の装甲材質より15〜20%程度劣っている。
注5:NHTは、旧ソ連T-62MBTの車体側面下部を模擬したもので、外側より板厚10mm、25mm、80mmの3枚の板を60度(水平0度として)に傾けた標的。材質は、NHSと同一。
注6:侵徹体長さの推定値(赤字)は、侵徹体直径と質量および比重を16g/cm3として推定してる。
注7:L/D比の推定値(赤字)は、侵徹体長さと侵徹体直径から推定している。
注8:侵徹体質量の推定値(赤字)は、侵徹体直径と侵徹体長さおよび比重16g/cm3で推定しています。
注9:侵徹長の推定値(赤字)は、資料の値から垂直のRHAに対する侵徹長に換算している。

参考文献:
資料1)「兵器と技術」1987年9月号 社団法人日本防衛装備工業会編集
資料2)Jane's,Armour and Artillery 1990年版
資料5)MILITARY TECHNOLOGY 1986.12(PRB社の宣伝広告)

参考WebSite:
資料3)Alliant Techsystems URL:http://www.atk.com/homepage/
資料4)ARMY TECHNOLOGY URL:http://www.army-technology.com/


作成:2001/06/07 Ichinohe_Takao
更新:2003/05/28 Ichinohe_Takao