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【群馬】

人権と報道 あり方は 日本児童青年精神医学会 前橋で総会

2010年10月31日

子どもの事件をめぐり、意見を述べた精神科医や記者ら=前橋市で

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 日本児童青年精神医学会の第五十一回総会が二十八〜三十日、前橋市のベイシア文化ホールなどで開かれた。同学会の「子どもの人権と法に関する委員会」では「子どもの事件と情報開示」をテーマに精神科医や弁護士、記者がそれぞれの立場で問題提起した。 (川口晋介)

 自閉症や発達障害の青少年がかかわったとされる犯罪が起きる中で、事件報道が障害への誤解・偏見を助長しかねない一方、情報がないと一般への理解が深まらないという矛盾が示された。

 岡山市こころの健康センターの精神科医、太田順一郎さんは、二〇〇五年十一月に発生した大阪姉妹刺殺事件の公判で、元嘱託医として証言し、取材に応じた経験を紹介。「取材相手のことは知らないし、意図も分からない。発言がどのように用いられるかは相手次第で危ない」と語った。

 この事件を連載・出版した中で、太田さんに取材した共同通信社会部次長の池谷孝司さんは、発生直後の過熱した取材と報道について、メディアを代表して謝罪。その上で「新たな加害者・被害者を生まないために、取材して書くことは非常に重要だと思っている」と報道に対する理解を求めた。

 

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