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リゾート結婚式で祝福と見せかけ悪口三昧

 インド洋の島しょ国、モルディブ共和国で最近行われた西洋人男女の結婚式で、祝福しているように装っていた現地立会人が、実際は地元の言葉で2人を侮辱していたことが30日までに分かった。「異教徒めが」「豚!」などとののしっていたことが、動画投稿サイトの映像で判明した。ハネムーンや海外旅行先として人気で「地上の楽園」と呼ばれるほど美しい同国は、観光業が柱。打撃を恐れたナシード大統領(43)は激怒、警察が刑事捜査を開始する騒動に発展した。

 複数の海外メディアによると、西洋人の結婚式が行われたのは10月初め。国籍は不明だが、フランス人やスイス人との情報もある。立会人の侮辱発言があったことは、米動画共有サイト「ユーチューブ」にこの結婚式の映像が投稿されたため、判明した。

 動画によると、白い服の2人はモルディブのリゾートホテルにある、植物で囲まれた屋外スペースで、現地の立会人数人を前に着席。新郎新婦とも幸せ満面の表情で指輪の交換をするなどした。立会人と2人は手を重ね合わせ、集団で神聖な祈りをささげるようなポーズも。その後2人は、白い砂浜を現地人に拍手で迎えられつつ歩いた。

 しかしこの間、一部立会人がモルディブの現地語「ディベヒ語」で2人をののしるような言葉をはいていたという。2人は同語を理解できなかったとみられ、ばかにされていることに気づかず、終始幸せそうな笑みや神妙な面持ちを浮かべていた。

 立会人は一見祝福するような雰囲気を出しつつも、口からは「豚どもが!」「異教徒めが!」や「生まれる子どもは、隠し子になるだろう」「密通して多くの子どもを作るだろう」「性病」などと悪口を発していたという。動画は、立会人とは別の、このホテルの従業員が投稿したとみられている。

 多くの島々からなり、美しい海に囲まれた南国モルディブは「地上の楽園」「常夏のリゾート」などと呼ばれ、世界各国のカップルが結婚式を挙げたり、ハネムーン先に選ぶ、人気の国。水産業と並び、観光業が経済の基盤を支えている。

 世界的な経済危機で最近、観光収入が減少。楽ではない財政状態にある同国だけに、今回の事態でイメージが低下すれば、さらに大きな打撃となる可能性もある。そのため、事態を知った同国ナシード大統領は「大変恥ずべき、みっともない行為。刑事捜査を開始した」と激怒。リゾートのスタッフに適用する厳格な職務ガイドラインを近く導入する方針も表明する騒動に発展した。すでに地元警察が、立会人やこのリゾートホテル従業員らの身柄を拘束したという。

 ちなみに、2人がホテルに払った結婚式諸費用は約1300ドル(約10万4000円)。

 [2010年10月31日9時1分 紙面から]


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