ホーム > 過去の放送 > 対決!ガッテンVSエコ 極ウマ!手抜き調理術

過去の放送

食話題対決!ガッテンVSエコ 極ウマ!手抜き調理術

2008年6月4日放送

番組内容を印刷する

友達にメールで知らせる Yahoo!ブックマークに登録 Googleブックマークに追加 はてなブックマークに追加 del.icio.usに追加 diggに追加 ソーシャルブックマークについて

今回のメニュー

実演コーナー

番組内容をすべて見る--印刷したいかたはこちら

ページを印刷したい方は、こちらのソフトをインストールしてください。

Get ADOBE READER

(NHKサイトを離れます。)

いま大問題の「地球温暖化」。原因とされる二酸化炭素を、生活の中で減らすいろいろな方法が紹介されています。例えば、「鍋の底についた水滴をふいてから火にかける」。でも、面倒くさくてなかなかできないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回ガッテンがお伝えするのは、二酸化炭素を減らすだけでなく、ガス代や電気代も安くなり、しかも今までよりグッとおいしくなる料理の数々。超お得情報です!

次へ

「対戦!二酸化炭素が少ない調理法」

今までより、グッとおいしくなる調理法を紹介してきた“ガッテン流”レシピ。その多くに共通するキーワードは、実は「手抜き」!

たとえば今年2月に放送した「湯豆腐」の作り方。ガッテン流は「沸騰したお湯に豆腐を入れたら、火を止め、5分待つだけ」。実はこの作り方、簡単なだけでなく、環境にも優しかったのです。

3人の主婦に集まってもらい、エコ調理コンテスト! 環境のために、火加減や野菜の切り方などを工夫する“エコ主婦”のAさん。火加減はおかまいなし、「料理はおいしいのが一番」というBさん。料理歴が浅く、見るからにもったいない調理ばかりするCさん。

同じ料理を作ってもらったところ、もっとも二酸化炭素を出していたのは、やはりCさん。でも、AさんとBさんはほとんど変わらなかったのです。

  • Aさん 117リットル
  • Bさん 120リットル
  • Cさん 271リットル

二酸化炭素の排出量が意外に少なかったBさん。実は、クイズでガッテンの知識を競う特集に出演したこともある、筋金入りのガッテンファンなのです。職場や家庭でも、ガッテン流調理を実践しています。でも、なぜ「ガッテン流」で調理すると二酸化炭素の量が少なくなるのでしょう?

ガッテンがこれまでお伝えした料理のうち、加熱を伴うのは90品。そのうち、一般的な作り方に比べて二酸化炭素の排出量が少ないのは、全体の54品、全体の6割でした。削減率は、最大で80%(豆の煮もの)、平均で57%でした。

次へ

「加熱時間が短い!のがガッテン流」

両チームの調理時間の差は、加熱時間にありました。その差は歴然です。

一般レシピ ガッテン流レシピ
カレイの煮つけ 16分 7分
チャーハン 7分 3分
ポークソテー 12分 4分
きんぴらごぼう 7分 7分

※きんぴらごぼうは変わりませんでした。

ガッテン流に比べ、一般レシピの加熱時間が長いのは、食材や調理法への誤解や先入観が原因の一つです。

例えばポークソテー。一般に「豚肉は、寄生虫がいるのでしっかり加熱しないといけない」といいます。しかし、日本で流通している豚肉に寄生虫がいるという事実はありません。

※注意:寄生虫はいなくても、食中毒対策などのため、必ず加熱は必要です。特に表面はしっかり加熱してください。またレバーなど内臓を食べる際は、じゅうぶん加熱してください。

また、カレイの煮つけは「加熱して味をしみ込ませないとだめ」と思いがちです。でもカレイはもともと味がしみ込みにくい魚で、加熱すればするほど、コラーゲンが失われ、硬くなってしまいます。ひじきも、もともと煮たものが売られているので、水戻しだけすれば、長時間煮る必要はありません。

このように、知らなかったばかりに、ムダな加熱をし、余計な二酸化炭素を出しているものが結構あるのです。

もしガッテンがお伝えしてきた90品の料理を、1日3食の食事で、毎食1品ずつ作ったとすると、一般的なレシピで作った場合に比べ、毎日40リットルの二酸化炭素を減らせます。調理時間は1日16分、1年で4日短縮できます。ガス代も1年で1800円お得になります。

次へ

「たっぷりのお湯は必要?」

ほうれん草をゆでる時は、「たっぷりの湯でゆでる」というのが“常識”。しかし、たっぷりのお湯を沸かすには、それだけ二酸化炭素を出すことにもなります。

そこで、たっぷりの湯と少なめの湯でゆでたほうれん草を50人に食べ比べてもらいました。結果は、たっぷりの湯でゆでたほうが好きという人が23人、対して、少なめのほうが好きという人は27人。大きな差はありませんでした。

しかも、お湯の量が多いと、ほうれん草に残るビタミンCは減ります。えぐみのもとになるシュウ酸は、少ない湯の時より減りますが、残ることには変わりません。かつてガッテンでお伝えしたように、かつお節などカルシウムを含むものといっしょに食べることで、えぐみは感じなくなります。ほうれん草の重量の5倍(1把ならおよそ1リットル)あれば、十分ゆでることができます。

グラフ「ビタミンCとシュウ酸の量の変化」

お湯を沸かすとき、やかんや鍋に水を入れてコンロでわかすより、熱効率のいい給湯器のお湯を使ってわかしたほうが、ガスの使用量も二酸化炭素の量も大きく減らせます。1リットルのお湯を沸かすのに、水からでは6分45秒かかりますが、給湯器を使えば2分48秒です。二酸化炭素は9リットル削減できます。

次へ

「油はどう捨てる?」

エコ調理対決で鶏のから揚げを作った3人。Cさんは薬剤で固めて廃棄していました。エコ主婦のAさんは、残った油を石けんやバイオディーゼルエンジン用に再利用していました。ところがガッテン流を実践するBさんは、最後までなくなるまで何度も再利用していました。

食用油は、使い続けると「酸化して体に悪い」と思われがちです。そこでガッテンではかつて、新品の油を3日間、日光に当てたり、わざと酸素を加えてみました。しかし、体に害が出るほどの酸化は起きなかったのです。

グラフ「酸価と過酸化物価と、揚げ物回数の関係」

油を薬剤で固めて捨てたり、石けんや自動車の燃料に再利用するのは、水を汚さなかったり、石油の代わりに植物原料のものを使うことになり、二酸化炭素の削減につながります。しかし、新しい油を常に買い続けなくてはなりません。

最後まで使い切るガッテン流なら、油を買い足す頻度も多く減り、水も汚さず、二酸化炭素も減らせるのです。

次へ

ガッテン流 “手抜き&エコ”定番料理レシピ

こちらでご紹介しているレシピは、これまでお伝えしてきた“ガッテン流”調理法のうち、一般的な作り方に比べ、おいしいのはもちろん、調理時間が短く、発生する二酸化炭素やゴミの量が少ない“手抜き&エコ”料理、全54品です。

加熱時間が短く、ガス・電気代&二酸化炭素が減るもの

おいしくするひと工夫が、加熱時間を減らすもの 食材への誤解から、これまで加熱しすぎていたもの 調理器具の工夫で加熱時間を減らせるもの

生ごみや廃油を減らせるもの