その他アレコレ

 ホントに細かいことですが、そのほかにもあれこれとまとめてみました。


●1−パネルの変遷 ●2−番組使用のBGM ●3−賞金の話 ●4−東リマークのタイマー

●5−応援席 ●6−正誤判定は司会が決める ●7−もうひとつの「テーマ曲」

●8−新聞サブタイトル ●9−ウェストミンスターの鐘


●1−パネルの変遷

 「アタック25」はパネルがないと番組が成立しません。赤・緑・白・青、アタックチャンスの狙い目の黄色、そして幻の?紫と6色を表示する電照パネルは途中から放送上では映されなくなったのですが、現在もスタジオでは健在です。電照パネルは内部に赤・緑・青の蛍光灯を組み込み、それらの点灯の組み合わせを変えてさまざまな色をパネルに映すシステムで、当時としては斬新で、かつ高価。制作費は公称1000万円と言われています。昭和50年代初期の1000万といえば今ではどれくらいの額になっているでしょう。当初は開発に携わった家電メーカーの社員がスタジオに常駐し、トラブルに備えていたそうです。で、実際トラブルも発生したそうで収録を止めざるを得ないケースがあったとか。このパネルは性質的に色がパネル全体に均等につかなかったり、点灯が瞬間的に乱れたり、黄色が微妙な色になったりとそのどこかアナログチックなスタイル がむしろ今なおコアなファンの支持を集めています。CGパネルに変更されてからは黄色もキレイな色になったのですが、電照パネルもまた放送で見てみたい感があったりします。今なら大型スクリーンにCGパネルを表示してしまえばスタジオでも十分使えるかもしれないのに、電照パネルを残しているあたりは「さすが、アタック25」という感があります(なんのこっちゃ)。さて、そのパネルには大きく分けて3つの時期がありました。

   
<初代パネル>

 番組スタート時、パネルの文字は角張った書体になっていました。すでにこの当時でパネルの基本的なシステムは確立されています。スタートから昭和59年まで約10年間使用されました。

  <2代目パネル>

 2代目パネルは初代とは一転、普通のゴシック体の文字になり、あっさりした感じになりました。このパネルの頃にはフラッシュオンクイズやパネルを電光ルーレットにしてスタートのパネルを毎回変える、といったパネル自体を使った試みも行われました。東リ、日興證券、また東リと冠スポンサーが変わるごとにパネルの外枠は変化していましたが、パネル自体のスタイルは一貫してこのままでした。ずっとこのパネルのままではないか、と思ったのですが…。昭和59年から平成13年まで実に17年間このスタイルは変わりませんでした。

  <3代目パネル>

 平成13年秋のセットチェンジで突如パネルの文字が変更。明朝系の装飾文字になりました。凝っている割にはあまりケバくもないスタイルでなかなかいいんではないでしょうか。同時に解答席の得点表示も電光からモニターとなり、パネルの文字と同じものが表示されています。さて、このパネルはいつまで使われるのでしょうか…。

(情報提供:くまきちさん、NAOKIさん)

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●2−番組使用のBGM

 「アタック25」のテーマ曲は昭和50年のスタート以来変更されることなく使われているオリジナル曲です。「アタック!にじゅ〜ご〜(チャララ〜)・・・」という出だしは非常にインパクトが強く、クイズに興味がなくても一度聞いたらまず忘れないことは間違いないでしょう。作曲は総数7000曲ともいわれる数々のテレビ番組のテーマ曲の作曲で知られた山下毅雄氏。曲で使われている「アタック!」というシャウトは実は山下氏本人の声とか。山下氏は他にも朝日放送の「霊感ヤマ感第六感」、テレビ朝日「クイズタイムショック」(初代)といった名だたるクイズ番組のテーマ曲を手がけています。ちなみに、テーマ曲を変えないのは以前朝日放送のある番組で人気絶頂だったことに気をよくしてテーマ曲を新調したら、突如視聴率が急降下したという過去の事例を踏まえた一種のゲンカツギであるという説があるそうです。ま、28年も使っている以上もう変えることはないと思いますが。(といっても、「新婚さんいらっしゃい!」ですら1度変えてるしな…)。変えないでね(爆)。

なお、テーマ曲をはじめ番組で使用されたBGMのうち、曲名や収録音源が判明しているのは次のとおりです。

「パネルクイズアタック25」(テーマ曲)「フライト・トゥ・パリ」(映像問題出題BGM)
・・・「早すぎた天才 山下毅雄の全貌 MISSION5」(CRCP-20252)

相馬宏美さんが出場者の紹介をするときのBGM
…「コスタリカハイウエイ」(服部 克久「音楽畑8」(ワーナーミュージックジャパン・WPCL−548))

児玉 清さんが出場者を紹介するときのBGM(2000.4まで使用)
…「keep ahead」(カシオペア「Freshness」(ポニーキャニオン・PCCR−00150))(廃盤)

相馬宏美さんが賞品の紹介をするときのBGM
…「ブレイク・アウト」(スウィング・アウト・シスター「ベスト・オブ・スウィング・アウト・シスター/あなたにいてほしい」(ユニバーサルミュージック(株)インターナショナル・UICY−2559)等に収録)

エンディングのスタッフロール(95年6月頃までのパリの風景とともにテロップが流れたバージョン)のときのBGM
…「ゴールデンウェーブ」(服部 克久「音楽畑7」(ワーナーミュージックジャパン・WPCL−696))

なお、問題が読みきられても誰もボタンを押さないときに流れる音楽は現在2代目のBGMということになるのですが(ただし、当初は音のスピードが今より速かった)、この音楽は「アタック25」と同じ朝日放送で日曜夜に放送されていた「三角ゲームピタゴラス」で使用されていたものとまったく同じで、それを再利用しているそうです。

(情報提供:Kockyさん、ミムさん、Castleさん)

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●3−賞金の話

 アタックの賞金はパネルの獲得枚数に応じて決められています。スタート当時は2,000円でした。パーフェクトを取れば50万円というルールは当時からありましたが、それでは24枚とると、と計算したところ48,000円でした。この落差は大きいし、また「安い!」という印象がありますが、昭和50年当時のクイズ番組の相場からすると金額的には必ずしも安すぎるというわけではありませんでした(例:アップダウンクイズ…8問正解4万円、9問正解8万円。タイムショック…9問正解4万円、10問正解5万円。国盗りゲーム…軍資金なしなら24県獲得で48,000円。クイズグランプリ…240点獲得で48,000円。ベルトクイズQ&Q…ミリオンステージ進出で持ち金5万円などなど)。しかし、この1枚2,000円の時代は2年ほどで1枚4,000円へ移行(正確な移行時期は不明ですが初パーフェクト達成者の清水敬子さん出場の時点(昭和52年10月出場)ですでに4,000円だったそうです)。10年ほどこのレートで固定されます。

 これが1枚6,000円となるのが昭和61年の4月。これでようやく17枚以上取れば10万円以上の賞金を獲得できるようになりました(17枚で102,000円、24枚なら144,000円)。平成元年4月から1年間は1枚8,000円という時期もありましたがこれはあまりにも中途半端だったのか(管理人も覚えてませんでした)、平成2年4月より現在の1枚10,000円というすっきりした形になっています。あまりにもすっきりしたためか一時はゲーム終了後の「パネル獲得数と賞金の額を順に申し上げます」と児玉さんが結果紹介するのをやめた時期もありました。

 1枚10,000円で10年以上経過しましたが、現在高額賞金のクイズ番組が花盛り。単発番組や深夜番組、昔から賞金が低めに押さえ込まれていた大阪の番組でも100万円ならポンポンでるような時代になりました。あくまで掲示板書き込みなどのウワサでしかありませんがアタックでもさらなる賞金引き上げの話も出た、ということを聞いたこともあります。特にパーフェクトは28年前と変わらず50万円のまま。ミリオネアで15問答えるよりも明らかに難しいアタックのパーフェクトが50万円というのも何か釣り合わないなあという気がしますが、アタックの場合はあくまで「旅行」がメインだけに賞金の魅力は上げなくてもいいのかもしれません。

 なお、昔から夏休みに行われる児童・生徒ものの大会の際には賞金はすべて「奨学金」に置き換えられます。近年の夏の恒例企画「高校の先生VS生徒」でも、生徒側の出場者へは結果紹介の時、必ず「○万円の奨学金」と念押しされます。でも、以前は実際には図書券だったという話らしいんですが。ホントでしょうか。

(情報提供:阿多国充午さん)

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●4−東リマークのタイマー

 特にクイズ好きでない人(ただし20代中盤以上)とふいにアタック25の話になった時、なぜか「昔のアタック25でセットに矢印のタイマーがあって音楽と一緒に下からランプが点灯していっていたのがあったよね」という話をしたことがあります。あれって、そんなにインパクトがあったのか、と改めて思ったことがありました。

 まだ東洋リノリュームだったころの東リ・パネルクイズ時代、スタジオのパネルの左右には当時の東リのシンボルマーク(左がそのイメージ)をデザインした電飾パネルが10枚ずつ取り付けられており(メニュー選択画面の下にあるやつです)、問題が読みきられても誰もボタンを押さないと、シンキングタイムの音楽(先代バージョン)とともに、下からランプが1つずつ一定時間ごとに点灯していき、10枚すべてが点灯するとそこでランプが全部消えて時間切れを示すというタイマーがありました。シンボルマークが矢印のような形をしていたので、ちょうど下から上へ、という効果があり、音楽とランプ点灯が絶妙のタイミングで組み合わされていたので、インパクトの強いものでした。現在同様、当時もパネルが15〜17枚くらい取られた頃からアタックチャンスに入る前まで解答席とパネルが2画面表示になって出題中もパネルが表示されたので、この時だけ視聴者がタイマーの作動を見ることが出来たのでした。「誰も答えるな!」とテレビを見ながら念じていたのは私だけでしょうか(爆)。

 もちろんスポンサーが変わったところでスタジオセットが取り替えられてこのタイマーは消滅、平成4年の東リの冠スポンサー復帰時にはすでに東リのシンボルマークも現在のものに変わっており、タイマーの復活はなく、伝説のタイマーとなってしまいました。

 余談ですが、私の地元の商店街にはいまだにこの古い東リマークをつけたお店が2軒ほどあったりします。貴重なんだけどなんか時間が止まってるみたいで…(苦笑)。

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●5−応援席

 アタック25はスタート以来、解答席後部に応援席が設けられており、数十人から100人程度が毎回観覧しています。座っているのは解答者を応援する身内や友人はもちろん、一般の人が多数座っています。94年ごろまでは毎回観覧者募集のお知らせが行われており、3人以上のグループでハガキで応募すれば抽選で番組を見に行くことも出来ました。観覧者募集がない現在は一般の人が番組を見学することは不可能で、解答者の身内・友人とアルバイトのいわゆるサクラの人となっています。番組のファンからすればなんて素敵なアルバイトなんだろう、と思いますね(笑)。

 さて、一般の人が観覧できた頃、「アタック25」では勝者を応援した観覧者には番組からプレゼントが贈られるという特典がありました。プレゼントは、というと東リ・パネルクイズ時代には東リ製品(カーペットマット)が、日興證券パネルクイズ時代は日興證券が当時人気の「ウォーリーを探せ!」をイメージキャラクターにしたCMキャンペーンを行っていたことからウォーリーをデザインした貯金箱(販促品か?)、またほかにもスポンサーがついていたため、そこの商品ももらえました(ケロッグのコーンフロストなど)。そして、なぜか番組特製の「バンダナ」がありました。ちなみに、日興證券は当初はプレゼントができるグッズがなかったためか、一時は「番組特製エプロン」だけがおみやげ、というさびしい時期もありました。これらのプレゼントはスポンサーの宣伝活動の一環、という側面もあったのではないかと思います。

さて、観覧者は事前に出場者のうち誰がトップを取るかを予想し、意思表示する必要があります。番組初期の頃はオープニングの時に観覧者が勝ちそうな解答者の後ろの応援席へ移動する、という大掛かりな演出を行っていたそうです。移動するシーンはその後映らなくなりましたが、それでも1問目の時は応援席には誰もおらず、自己紹介や1問目で解答者を見定めて、CM明けの2問目からはすでに勝ちそうな解答者の後ろに着席という風になっていました。ちなみに、どの色の応援者が一番多かったのかはフィルムクイズ前の優勝者へのインタビューの際に発表、CGの棒グラフなどが活用されていました。

 日興證券パネルクイズとなってからは事前に応援者は予想を終えており、左のイメージ図のような応援する解答者の席の色のプラカードを持って応援する解答者の後ろに座り、本番。自己紹介が終わると、児玉さんが「今日の応援席の色分けはこのように別れております。お手元のカードをグッ!とお挙げください!!」とコールすると、後ろの席の応援者が一斉にプラカードを挙げ、何色の応援者が一番多いのかが一目で判るようになっていました。だいたい各席の後ろに均等に4色が分かれたのですが、人気が高いと他の色の後ろにまではみだしていることもありました。

 応援席へのプレゼントは92年、東リ・パネルクイズに戻った際になくなりました。この時から応援席も各席の後ろに並ぶような形ではなく、一段高くなって背後に均等に座るような形になっています。

余談ですが、この上の4種類のプラカード。おそらく、毎回回収して使いまわした局の小道具だったとは思うのですが、もしこれが市場(?)に出回ったら超レアアイテムとして一部マニアには垂涎の品となるかもしれませんね。いや、私が単にそう思うだけですが…。

(情報提供:アンハクルさん)

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●6−正誤判定は司会が決める

 「そのとおり!」「結構!」。「アタック25」は昔から正解してもチャイムの類は使われておらず、児玉さんが正解を伝える役目を果たしています。一方、不正解のブザーも児玉さんが司会者席に備え付けてあるボタンを押して鳴らしています。ふつうは裏方のスタッフが正誤判定をするものですが、アタックはずっとこの形を取っています。この仕組みが意外にゲーム展開を左右することもあります。

 「アタック25」では「他の解答者がボタンを押している場合は解答権をとった解答者は即答しなければならない」というルールというか、暗黙の了解のような取り決めがあります。このため、このような状況が発生すると児玉さんはいつもよりもブザーボタンを早く押します。ブザーと解答が同時になった場合は正解を言っていても基本的に「ブザーが先行した」とされ、不正解になってしまいます。この時は児玉さんは申し訳なさそうに「他の方も押してるんで…」と断りを入れるシーンが見られます。ところが、どのタイミングでブザーを押すかという判断も児玉さんにまかせられており、また、「即答」の基準もはっきりしていないので、ときおり基準が甘い・辛いと思わせられるシーンがどうしても出てくることがあります。また、単独で押していても「いやに早くブザーが鳴ったなあ」ということもありますし、その逆も然り。さらに、アタックでは言い直しも原則不正解ですが、まれに「結構!」となってしまったり…。

 厳密にやろうと思えば、スタッフがタイムショック並みに厳しく正誤判定したほうがいいのかもしれませんが、それでは児玉さんが「そのとおり!」ということができなくなりますし、一方でブザーをスタッフに任せると(一般にはこの形をとっていると思っている人も多いでしょうね)、児玉さんが「そのとおり!」と言った途端に「ビィィィーッ」とブザーが鳴ってしまえば「どっちやねん」になってしまいます(ただ、おまけ正解はおそらく収録を止めてどうするかをブレーンの人とやり取りはするんでしょうが)。ま、判定が「おや?」という時の当事者には「お気の毒様でした」ということで、現状維持があたりさわりないのかも。ああだこうだ書きましたが、全てを取り仕切るのが司会者、ですから「司会者がルールブックだ」という結論でいかがでしょう?(結論になったのか?)

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●7−もうひとつの「テーマ曲」

 「アタック25」のテーマ曲といえば?、と聞けばたいていの人は「ああ、『アタック!にじゅ〜ご〜(チャララ〜)・・・』ってやつでしょ?」と答えるでしょう(知らないと答える人はこの際無視(笑))。しかし、番組の長い歴史の中にはもうひとつのテーマ曲が眠っています。その他アレコレ「5−応援席」の項にも記載していますが、番組スタートから東リが一度スポンサーを降りるまでの間、解答席後ろに陣取るスタジオ観覧者は勝った解答者の応援席に座っていれば東リ製品がもらえました。スタジオ観覧者は各解答者の自己紹介を聞いた上で児玉さんの合図でクイズ開始前に応援席に移るのですが、その移動シーンが当初は放送で流されておりそのバックでこんな歌詞のBGMが流れていました。

にじゅーごー、にじゅーごー。パネルクイズーにじゅーごー。 にじゅーごー、にじゅーごー。パネルクイズーにじゅーごー。
パネルパヤー、パネルパヤー、パネルアタックー(アタック!)、
にじゅーごー(アタック!)、にじゅーごー。パネルクイズーにじゅーごー。パネルクイズーにじゅーごーー。アタック!!

ピアノ伴奏と女声のコーラス、それにときおり入る「アタック!」のシャウト(これも山下毅雄氏か?)だけで構成されたスローテンポな曲であり、非常にシンプルではあるものの明るいというよりはちょっと不気味な感じのする曲でした。いつごろまで使われたのかは不明ですが、80年代中頃にはすでに姿を消しており、覚えている方も少ないのではないかと思われます。

 なお、ほかにも「アタック25」オリジナルの曲としては、「アタックチャンスのテーマ曲」、「パリ旅行を獲得して目録を受け取る場面のBGM」が姿を消し、またエンディング用にアレンジしたテーマ曲も使われなくなっています。

(情報提供:にっしーさん、三浦秀和さん)

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●8−新聞サブタイトル

 新聞のテレビ欄を見るとたいてい番組タイトルとともに出演者の名前や番組紹介が短く書かれています。「アタック25」は日曜昼のため割かれているスペースはわずか2行ほどですが、現在はタイトル・Gコードとともに全角9文字の一言コメントが添えられています。 ところがこのサブタイトルが意外とクセもの。というのも、このサブタイトルを見てしまえば極端な話出場者の顔ぶれを見ただけでその日の結果がおおよそ予想できてしまうケースが結構あるのです。

 アタック25の場合は当初は番組に与えられたスペースは1行だけでサブタイトルはなくたいてい「1.15 アタック25 児玉清」くらいなものでした(児玉さん急病による板東英二代理司会の時はちゃんと「児玉清」が「板東英二」にかわってたそうです)。朝日新聞を例に取るとまず198 7年11月1日付けより「児玉清」に代わってサブタイトルを入れるようになります。 記念すべき第1号は「逆転?」(カギカッコも表記)という5文字。この月は「完封?」、「同点?」、「熱唱?」と続きます(いずれもカギカッコあり、1週休みを挟む)。これが4文字になるのはその年のチャンピオン大会(1987.12.27)で、「王座決定」でした(カギカッコ含まない)。その後Gコードの掲載でサブタイトルは一旦消滅しますが放送時間が10分繰り下がった1994年10月2日付から9文字のサブタイトルが復活、現在に至ります (2003年4月の文字放送開始時より「文」マークの挿入で一旦8文字になりましたが、現在はタイトルから「25」を省いて再び9文字になっています)。新聞によってはGコード導入や紙面編集の違いで若干時期が違うようですが。

 高校生大会やチャンピオン大会、女子アナウンサー大会の場合は「真夏の激闘!高校生」(2002.8.11)とか「年間王者に輝くのは」(2002.12.29)、「女子アナ壮絶な戦い」(2003.1.5)などと企画がわかるサブタイトルがたいてい付けられますが、そうでないときはその回のポイントが一目で分かるコメントということでゲーム展開だったり番組中の児玉さんのコメントや出場者にちなんだ言葉がよく取られています。ゲーム展開だと「2問で一挙に勝者に」(2002.12.22)、「3人誰もが勝機あり」(2003.8.3)などという具合。これらなら期待を持って番組に臨めるわけですが、ときおり「最後の問題で大逆転」(2002.9.15)とか「大混乱の同点決勝だ」(2003.6.15)のように展開 がすごく面白いのは伝わるが、ちょっとネタバレかな…というパターンもあります。 児玉さんのコメントとなると、「何でそう思ったの?」(2003.4.27)、「あんパンの皮だけ?」(2002.10.27)のようにこれだけでは内容がよくわかりませんが、とりあえずインパクトはあります。

 一番困るのが出場者にちなんだサブタイトル。「子供のころの復讐を」(2002.8.18)、「20年来のファン活躍」(2003.5.18)とかはトップへのインタビューでわかるエピソードなのでまだなんとかなるのですが、「敗色濃い中、粘る母」(2003.5.25)だとちょっとネタバレくさくなります。さらに、「新婚の妻も大興奮だ」(2003.11.9)、「妻をぜひドイツに!」(2003.11.16)なんかは男性の解答者、「主人のリベンジ成功」(2002.7.14)、「娘よ母の雄姿を見よ」(2003.9.28)だと女性の解答者が勝ったと言ってるようなものですし、「快進撃だタイ留学生」(2003.9.7)とか「恐るべし76歳大奮闘」(2003.9.14)、「経理担当は効果抜群」(2003.10.19)など自己紹介の時点で誰が勝ったかほとんどわかるようなものもあります。ただ、「つめが甘い男の逆襲」(2003.7.6)だと、なんだ男性が勝つのかとなりますが、この回の出場者は全員男性だったという変化球もありますけども(笑)。このほかにもアタックをよく見ている人ならサブタイトルを見ただけで旅行獲得ができたかできなかったかがわかるようなケースも多々あります。

 このように新聞サブタイトルは読む人の目を興味を引くべくいろいろな言葉をつけていますがそれが固定層から見ればネタバレになってしまうケースは多々あります。しかし、このサブタイトルが固定層に対しても有効に機能することがあります。それはその回がアタック25の歴史に残るパーフェクト達成回であることもサブタイトルで読み取ることができるのです。数年に1回の割合でしか達成されないパーフェクト、その瞬間を見られるのだからネタバレだなんだとは言ってられません(笑)。朝日新聞ではじめてパーフェクト達成がサブタイトルで読み取れるのは89年10月15日、史上7人目となる河上京子さんのパーフェクト達成回でこのときは「25枚完勝」でした。しかし翌90年12月30日の松本順司さんの史上8人目パーフェクト達成回は90年度のチャンピオン大会だったこともあり「王座決定」とチャンピオン大会が優先されています。9人目、93年8月22日の貝谷英大さんの達成回は朝日新聞はGコード導入による割付変更期でサブタイトルなし、北海道新聞には「完全勝利」のサブタイトルが付いていました。ちなみに関西地区はちょうどこの回が高校野球中継の関係で放送日が平日の夕方に振り替えされており、サブタイトルなし(「児玉清」だったかな?)になっていました。97年2月23日の宮崎良雄さんの達成回は「史上9人目の25枚!!」、しかし宮崎さんはサブタイトルとは違って10人目の達成者でした。現在最も新しい達成者である98年10月11日、今尾奈緒子さんの11人目の達成回はずばり「でた!!パーフェクト」でした。ちなみに同じパーフェクトでも「パーフェクトなるか」とか「出るかパーフェクト」といった感じのちょっとひねたタイトルが出る場合がありますが、こういう場合はたいていパーフェクトは出ませんのでご安心ください。管理人はこれまで数十回だまされました(爆)。

 ネタバレ覚悟のテレビ欄サブタイトル。アタックの結果を知りたくない、でもテレビ欄は気になるという方。しかたないので親でも奥さんでも誰にでも頼んでアタックの部分は切り取ってもらっておいてください(核爆)。ちなみにテレビ雑誌ですと「司会 児玉清」だけのようです。管理人はネタバレ覚悟でサブタイトルは見ております。そして、「おいおい、もう今日の結果わかったようなもんじゃん…」と嘆いてその日の昼に臨みます。それはそれで楽しいですけどね。

 余談ですが、放送第1回の記念すべきテレビ欄には「1.15 [新]ネルクイズ・アタック25 司会・児玉清」と記載されていたそうです。ペネルって何よ…?

(情報提供:にっしーさん、NAOKIさん、ひらりんげんぞうさん
参考文献:朝日新聞縮刷版(にっしーさん調査))

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●9−ウェストミンスターの鐘

 さあ、いよいよ残るパネルもあとわずか。もし次答えればパネルがバラバラっと変わって一気に大逆転もあり、終盤がぜん盛り上がってきた、ああそれなのに、「キーン、コーン、カーン、コーン…」と鐘の音。児玉さんが申し訳なさそうに一言、「時間切れでございます」

 言うまでもなく「アタック25」は25枚のパネルを取り合うゲーム。全部埋まったところで勝負が決することは言うまでもありません。しかし、「アタック25」はテレビ番組である以上、時間に限りがあります。正味25分あまりの放送時間、さらに旅行獲得クイズがあるためパネルクイズにかけられる時間はもう少し少なくなります。もし時間いっぱいになってもパネルが全部埋まっていなかったら、続きはまた来週…というわけにもいかないため、やむを得ず学校のチャイムでおなじみの「ウェストミンスターの鐘」を鳴らしてゲーム打ち切りを合図、その時点での最多パネル獲得者がトップという形をとっています(ちなみに、鐘が鳴ったところでトップの枚数が2人以上いたら…どうなるのかは定かではありません)。

 「え?時間切れがあるってアタックって生放送??」…いえ、収録です。「じゃあ編集すればいいのに」。となるところ。実際に誰もボタンを押さず問題がスルーになると編集されていることがあります。しかし、この編集にも制限があり、もし誰か1人でもお立ちがいる場合、そのお立ちの2問の間で1問スルーされてもここで編集すると2問のお立ちのはずが1問になってつじつまが合わなくなるため編集できません。「(誤答)→(スルー)→(スルー)…(お戻り)」なら立って座ってもその間はなにも変わらなかったのでその3問がごそっと編集できるのですが(これは実際あるそうで、おかげでお立ちが実際より少なく映る方もいるそうです)、「(誤答)→(スルー)→(誤答)→(スルー)→…」となると入れ替わり立ち代りお立ちの方がいるためなかなか編集点ができずパネルがとれないまま時間だけが過ぎていく最悪の放映パターンとなってしまいます。こうして誤答、スルーのパターンが悪いと時間をどんどん食いつぶし、「ウェストミンスターの鐘」を聞く羽目になってしまうのです。

 「別にまじめにいちいち放送しなくてもテロップとかダイジェストにしてごまかせばいいのに」。という意見もあるでしょう。実際こういうケースもありました。平成7年5月28日放送の回。誤答、スルーが異常に多く放送に載ったスルーが実に10問。また、当時はお立ちが3問のためさらに編集がしにくく、さすがにこの時は問題の読み上げのシーンをカット、砂嵐のあと字幕で問題表示したシンキングタイムの音楽からスタート、というケースや3連続で誤答が続いた時には誤答の瞬間で「×」を表示したところで映像を止めてすぐ次の問題、というかなり苦しい編集を繰り返し、なんとか 鐘を鳴らさず時間内に収めていました。この回の放送上の出題数は実に46問。新聞サブタイトルが「誤答続出、時間ない」だったことからもスタッフの苦労が見て取れます。また、この回以外にもスルーを「無回答〜1問通過〜」といったテロップ入り砂嵐で強引に編集したことも何度かあります。ただ、やはりこうしたケースは極めて稀なことであることからみても、番組の基本スタイルとしては「極力流せるところは全部流す」という方針なのではないでしょうか。「アタック25」は流れが大きく展開を左右するだけに安易にカットして詰め込むのではなくゲームの流れを余すところなく伝えることでクイズを解くだけでなく、スポーツ的な楽しみ方もできるのではないでしょうか。

 また、「ウェストミンスターの鐘」の鳴るもうひとつのパターンとして「問題のストックが切れたとき」という場合があります。30年の歴史を誇り、何万問もの問題を出題し続けた「アタック25」だけに、単に出題のストックが切れただけであればその場で作家さんが新しい問題をおろすそうですが、それにも限度があります。また、問題のストックが切れるということはそれだけ時間も浪費していますので鐘が鳴りやすくなります。出場者の方が収録前に事前説明を受ける際には「問題のストック切れで鐘が鳴る」という説明を受けているそうです。

 パネルが全部埋まらないという中途半端な状態をも受け入れてしまうのも長寿番組「アタック25」だからこその頑固さなのかもしれませんが、番組のコアなファン以外にはパネルが全部埋まらないのに終わりというのはどうも釈然としないでしょうし、出場者の実力不足よりも戦略の関係や神経戦の末に時間切れになるケースの方が多く、ルールとはいえあまり好ましい状況ではないようです。ご注意を。

 

(情報提供:BLIZさん、雑学王さん、ゆうか@5chさん、ボラーチョさん、
リラックマさん、スローカーブさん)

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