「007」シリーズや「ロッキー」などで知られる米映画会社メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)は30日までに、再建計画を債権者が了承したと発表した。米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を近く申請する。
最近はヒット作に恵まれず、業績悪化に歯止めがかからなかった。ハリウッドの黄金時代を築いたMGMは今後、新興の映画会社と組んで早期再建を目指す。
今回の措置は事前調整型の法的整理で、米メディアによると、債務の株式化によって約40億ドル(約3200億円)の負債額を大幅に削減する。
米投資ファンドとソニーなどが2005年にMGMを買収。ソニーはMGMに20%を出資しているが、すでに損失処理を終えている。
MGMは40000本を超える映画やテレビ番組を保有している。ソニーがMGMを買収した05年当時は次世代DVDの規格競争が厳しさを増していた。ソニーが推進していた「ブルーレイディスク」が勝ち残ったのは、優良ソフトを持つMGMをはじめとする映画会社のブルーレイ支持が大きな役割を果たしたとされる。(共同)