2010年10月29日金曜日

アライアンスの価値を見出す-戦略的提携を打ち出すバランス・スコアカード Havard Business Review November

11月から本格的にスタートするプロジェクトでは
かるぽがアライアンス事業の一角、事務局に関わります。


そんなことから、ハーバードビジネスレビュー11月号での
「戦略的提携を打ち出すバランス・スコアカード」
の記事が気になりました。


記事ではアライアンスは失敗しやすいとあり、
その理由が下記のように掲げられていました。

・共同戦略よりもアライアンスの契約条件を重視してしまうこと
・戦略のマネジメントよりも、アライアンスのメリットを社内に売り込むことに時間や労力が割かれること
・戦略の実行を成功させるための障害を取り除くことよりも、アライアンスをコントロールして利益をあげることに集中してしまうこと


上記に陥らないためには、
アライアンスによる
・それぞれの組織の成果
・アライアンスメンバー全体への価値
・顧客価値
を明確にし、さらに下記項目も言語化する


・アライアンスをいかす環境づくり
・コラボレーション
・スピードとプロセス改善
・成長


これを踏まえた上で戦略マップを描くとよいそうです。
(例がHavard Business Review NovemberP.85にあります)
明確な戦略マップにより
アライアンスが曖昧な関係、曖昧な活動に陥らず、
成果に対してシンプルに活動しやすいということです。


この記事の事例が
たまたま創薬、臨床試験関連企業の事例だったので、
なんとなく愛着もって読めました。


事例では、アライアンスメンバーが委員会をもうけ、

価値を創造するには?
差別化をはかるには?
課題はどこか?

などを話し合ったようです。
アライアンスの方々にしっかりお話を聞く機会が必要だと感じます。


事務局として
試しにこの戦略マップを書いてみようと思います。
書くのは各組織とアライアンスとの関係、
あるいは全体のアライアンス戦略マップです。


これを書いたからといって
必ずしもいいものを提供できる
あるいはプロジェクトがうまいくいくというわけではない。
ただ、自分の頭のなかの整理と
各組織の方々との情報共有になればいいなと思います。
”ズレ”が一番こわいので。


権力を毛嫌いしていないか?-権力」の使い方Havard Business Review November 2010

名刺を渡すのが苦手。
それをみた某氏から先日
「君は営業マインドを身につけなあかん」と指導を受ける。
なぜ自分に営業マインドが芽生えないのか?
なぜ名刺を渡すのが苦手なのか?


そんなことを考えていたなか、
本屋でHavard Business Reviewを立ち読み。
「『権力』の使い方」という論文に釘づけになる。


名刺を渡すのが苦手な理由。
口では忙しい人に名刺を渡しても効果がないと言っていた。
しかし本当の理由は
権力にひれふす感じを自分の中にもってしまっていて
それを嫌ってしまっていたからでは?と仮説をもつ。


「『権力』の使い方」に記載されていた
権力を毛嫌いしていませんか?の項目には
自分に当てはまるものがあった。


・「世界は公正である」という信奉
「公正世界仮説」人間は世界が想定内であると同時に理解可能であり、それゆえにコントロール可能だと思いがちである-メルビンラーナー
公正世界への信奉は2つの面で、人の権力を弱める。まず、自分の好き嫌いや尊敬に値するかどうかにかかわらず、あらゆる状況、あらゆる人々から学ぼうという意欲が奪われる。次に前向きに権力を手に入れる必要性から目を背けることになる。

・巷のリーダーシップ論
リーダーシップの授業は、自分に正直に、誠実に、感情を表に出し、謙虚に、また黒衣に徹して、傲慢な態度や強引なやり方を控えるようにといった正論しか論じない。つまり、この権力を持った人に取ってほしい行動を反映したものなのである。人間が自分のことだけを考えず、もっとまともで、謙虚で、正直で思いやりがあれば、世界はもっとよい場所になることは間違いない。しかし、そう願うだけでは、世界は変わらない。

・微細な自尊心
自尊心を失わないようにする主な方法の一つは、目の前に障害を置くことである。こうした現象に関する研究領域は「自己ハンディキャッピング」として知られ、奥が深い。
だれしも自分自身とその能力を肯定したい。当然ながら、失敗体験を損なうような行動を取れば、結果が思わしくなくても、実力が出せなかったという言い訳になる。
積極的に権力を追求しなければ、それを手に入れられなくても失敗だとは思われない。



自分の心の底に、
名刺を渡す=根回しと勘違いしており、
それはいやらしいものだと決めつけてしまっていることに気づく。
「越後屋の幻想」
しかし、実際はそんなことはない。


そういえば、
留学中、ビジネスにおいての政治力について講義があったのを思い出した。
アメリカの経営学の授業では
「政治力」というのがひとつの大きなキーワード。
教科書でもこれの対処法が当たり前に記載されている。
日本の経営学で学ばない(少なくとも僕は学ばなかった)。


権力や政治力を毛嫌いしてはいけない。
ときに根回しが必要なときもある。
その人が権力を持っていようが持ってなかろうが、
ミッションの達成のためには
集中して、人と会い、関係を深めていく必要がある。
小さな一歩として、名刺を渡す(笑
集中。
「『権力』の使い方」の一文が強く印象に残った。

不要な敵や軋轢をつくらないように注意するには、ある重要なスキルが必要だ。集中である。


2010年10月27日水曜日

win-winのご提案

最近win-winの関係についてよく考えます。


考えていくと
自分自身
相手とwinの関係ができてないこと
多々ある。


win-winでない関係ってのにも色々種類があります。
今僕が注目しているのは以下の2点です。


①win-小さなwin(相手の未熟さゆえ比較的winが小さい状態)
②win-ボランティア


①は相手との比較論。
こんなときの解決策は
熱意や可能性を相手に感じてもらえるように努力するか
あるいは自社サービスの価格をどんと下げるべきだと思います。


②は一方がボランティア作業になるケースです。
winでなかったほうは
利が0どころか、作業コストが発生します。
大きくマイナスです。


②はやめよって思います。
相手には迷惑かけますし
自分たちにも甘えがでるし
よくないのかもしれませんってことで。


②をやめることに関しては
変な依存関係になりえるぞって
危機感をもって取り組みます。
こっちばっかりおいしい関係にも気をつけねばなと思います。

忙しすぎて再読—小さなチーム、大きな仕事ー

忙しすぎてなんとかしたくて再読。
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11月は、新しいプロジェクトがスタートします。
なにごとも新プロジェクトとなると、
あれもやりたいこれもやりたいとなるものです。


でも思い切って、すごくシンプルにしようと思います。
そして道具も今あるもので。
スケジューリングも、数字と動詞まで落とし込みます。


時間を投入することで問題を解決しようとする。よく考えることをせず、力技で埋め合わせようとする。これは見苦しい解決につながるだけだ。彼らは危機すら生み出す。彼らは好きで働きすぎているので、効率的な方法を探さない。ヒーロー感覚を楽しんでいるのだ。

つねに取り除き、シンプルにし、合理化するよう努めよう。キュレーターになろう。何が真に必要かにこだわるのだ。

大切なのは道具ではない。できることから、持っているものでやっていく。そう、音は自分の指の中に。

競合相手を打ち負かすには、なにごとも相手よりも「少なく」しかしない

もし決断に自信があるのならば、不評でも突き進まなくてはならない

「なるたけ早く」と連呼してはいけない
実際の緊急時以外には急がせる言葉は控えることだ




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2010年8月20日金曜日

緊急連絡!連絡先

携帯壊れてメールみれません。
MacはいつももってるのでGmailにメールお願いします。

2010年7月28日水曜日

東京へお引っ越し。

2010年8月のあたまに、
東京へ引っ越します。

大阪(枚方)→東京(お茶の水)

理由:面白そうだから(仕事が)

※携帯電話の番号も、Iphoneにのりかえるので変わります。
(しばらくの間、当分既存のDOCOMOも継続します)

※補足です。
以前会社に勤めてたときに、
東京行く話がありまして、
そのときの噂が広まって僕が東京にいると勘違いされている方が多数いらっしゃるので、
下記串岡の移動マップまとめてみました。
今大阪で、今度から東京です。

・串の生まれてからの移動マップ
大阪(枚方)→シアトル(リンウッド)→大阪(枚方)→大阪(大阪市)→東京(一瞬決まったけど会社の都合で急遽とりやめに)→大阪(大阪市)→大阪(枚方)→東京(お茶の水)←今ココ。

です。

東京の方、よろしくですM(_ _)M

2010年6月2日水曜日

はじめから、勝負しない−インパラの朝 中村安希

自分としては、今年は「勝負しない」ことに重きを置いている。
すべてを投げ出して、駆け引きなしで、
がむしゃらに出し切ってみるというアプローチにひかれている。


自分がうまくいかないときはいつも、
何かに勝とうとしていて、
勝とうとしているときの自分の能力は、
ものすごく制限されていると感じる。


勝負しないことをはじめてから、
やっぱり勝負Aには勝てなくなった。
ただ、予期にしないところで、
果実Bを見つけることができるようになったのでは?と思う。
もう少しこれを続けていくと、
どんなところにたどりつくんだろうか。


ここ数日読んだ、旅のエッセイ「インパラの朝」は、
中東、アフリカの人たちの暮らし、
発言、行動がとても身近に感じられる名著。
そんな本を読みながら、考えることがたくさんあった。

戦うことをやめたとき、すべての事物が流れ始めた。勝ち取ることをやめたとき、すべてはおのずとやってきた。

国際競争にしっかり負けて、真の協力で勝利する。



インパラの朝を読んでみると、
土地が持つ性質も考える。


何かに取り組むとき、欧米的な明確な姿勢、ミッション、
タスクの言語管理は大事だ。
僕は留学して、このことを学べたのはとても大きかった。
いっぽうで、日本人として生まれた身としては、
日本の雑多な、「いろいろ」という概念も大事にしたい。
いろいろやって、ワイワイと、わけもわからず細部を盛り上げることに、
日本の力があり、世界に示すべきはそのあたりなんじゃあないかなと思う。


勝負せずに、ゴールも決めずに、方向だけ定めて、
ある程度ですすめて、進めていく過程で、
思いついた発想を楽しんでいく。
そうやって、疲れて、夜眠れたら、サイコーだと思う。


本の中にでてくる、オーストラリア人女性の一言を引用:
自分が少しでも『必要とされる場所』へ行こうって、そう考えてインドへ来たのよ
私はただ、毎日疲れて眠りたいのよ。『今日も自分は頑張った』って、そういう疲れを体に感じて夜はベッドに入りたい。ただそれだけよ



最後に、どこだったかな。
パキスタン?中東?か、そのあたりにでてくる男性の話を引用:
私たちが出会ったことを忘れないでいてください。私たちもあなたのことを一生忘れはしないでしょう。ただ、それでよいのだと思います。


インパラの朝、
素晴らしい作品なり。


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