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【プロ野球】ナベQ強運 大石引いた 2年連続で6分の1ゲット2010年10月29日 紙面から
◇ドラフト2010ナベQがドラフト史上に残る強運ぶりを発揮した。西武・渡辺久信監督(45)が今ドラフトの注目選手である早大・大石との交渉権を獲得。渡辺監督は楽天、広島、横浜、オリックス、阪神と指名が重なる中、最後にくじを引き、当たりを引き当てた。昨年の花巻東・菊池雄星に続き、2年連続で6球団競合を制する強運ぶり。一方、オリックス・岡田彰布監督(52)は史上初となるくじ3連敗にガックリ。楽天の初仕事となった星野仙一監督(63)も登場、今年のドラフトもドラマであふれた。 ドラフト会場が静まり返った次の瞬間、渡辺監督が両腕を突き上げて喜びを表した。満面の笑みを浮かべて「交渉権獲得」の用紙を高く掲げた。「信じられません。本当に信じられない。なにか怖いくらいです」。昨年は雄星を引き当てた。そして、今年は大石の交渉権を射止めた。 前日のスカウト会議では1位指名を大石とは明言しなかった。しかし、この日すべての指名を終えて会場から控室に向かう際には、待ち構えた記者団に会心のVサイン。「オレの希望で1位大石は、きのうの会議のときに決めていた」と明かした。 今年の抽選は、残り物に福があった。セ・リーグ最下位の横浜・尾花監督からくじを引き、渡辺監督が抽選箱に手を突っ込んだのはラストの6番目。「最後の1枚だったからね。何とか当たりが残ってくれと祈っていた」 朝、都内の自宅で“勝負パンツ”をはいて愛車に乗り込んだ。前夜、大石の1位指名に備えて自宅のタンスを自ら物色し、早稲田カラーのえんじ色のパンツを探し出した。「もろ、早稲田カラーのえんじ。わざわざ買ったって? 家にあったんだよ」と笑った。 大石に寄せる期待は限りなく大きい。「今年のドラフトで一番評価の高いピッチャー。今から(監督としての)責任も感じる。スケールの大きい息の長い投手に育ってほしいし、プロのスーパー・エースになってほしい」 来季、投手陣の再建を目指す指揮官は、早くも起用法にも触れ、「大学ではリリーフが多かったが、プロでは(1年目から)先発で行かせたい。プロでやるからにはアタマ(先発)です」と明言した。2年連続でスーパールーキーを引き当てた強運の渡辺監督は「衝撃です!」と、最後まで驚きと興奮を隠せなかった。 (梶原昌弥)
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