11型の実力は? MacBook AirとiPad、どっちを買うべきか
nikkei TRENDYnet 10月29日(金)11時0分配信
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アップルの薄型モバイルノート「MacBook Air」が2年9カ月ぶりにフルモデルチェンジした。マイナーバージョンアップを何度か繰り返してきたが、大々的に変わるのは今回が初めてだ。注目は、一回り小さな11インチモデルが加わったこと。日本のモ... |
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さらに薄く! シャープになったボディー
デザインは2モデルとも従来モデルのイメージを踏襲しつつ、最薄部の厚さを0.4cmから0.3cmへと、さらに薄くした。世界最薄の称号はソニーに譲ったものの、薄さは引き続き追求している。両サイドはエッジをしっかり立たせて、シャープな印象が増している。ボディーはほかのMacと同様、1枚のアルミニウムから削りだした「ユニボディ」だ。新モデルはディスプレイ側もユニボディとなり、さらに薄く、堅ろう性が高まった。薄いからといって、チープですぐに壊れそうな感じはまったくしない。
重さは1.06kg。驚くほど軽いというわけではないが、同じ11.6型ワイド液晶を備えた最近の他社モデルに比べると軽い部類に入る。10.1型ワイド液晶を備えるネットブックよりも軽い。それでも見た目が非常に薄いので、持ったときにはずしりと重く感じる。
iPadのいい所をMacBook Airに取り込む
米アップルのHardware Product Marketing ManagerのHolly Shelton氏によると、新MacBook Airは、同社のタブレット端末「iPad」から多くのインスピレーションを受けているという。一番は、全モデルの記憶装置に「フラッシュストレージ」を採用した点だ。ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)ではなく、チップをマザーボードに直づけしているため、同社ではフラッシュストレージと呼んでいる。フラッシュストレージは、既存のHDDより起動が早くて軽い。容積も取らないので、小型化や薄型化にも有効だ。Holly Shelton氏によると、新MacBook Airのフラッシュストレージは、HDDよりも40%ほど可動部品が少なくなっており、故障にも強くなっているという。
消費電力も少ない。スリープモードのまま放っておくと、データがメモリーからフラッシュに移行し、スタンバイモードになる。このスタンバイモードになると、30日間は充電しなくてもその状態を維持できる。電源を入れっぱなしでディスプレイを閉じて、3、4日、放置しておいても、バッテリー切れで使えないということがない。ただし、バッテリー駆動時間はカタログ値で約5時間なので、iPadのように、1日1時間だけの使用なら1週間は充電しなくても済むという使い方は難しいだろう。
屋外でも見やすそうなディスプレイ
ディスプレイは1366×768ドット表示対応の11.6型ワイド。解像度、サイズともに昨年末にどっと商品数が増えた低価格薄型ノート(CULVノートとも呼ばれる)と同じだ。MacBook Proのようにディスプレイの前面にガラスは張っていないので、映り込みが少なく、屋外でも見やすそうだ。画質は発色、色味ともにきれで、実用上はまったく問題ない。
13インチモデルは1440×900ドットの高解像度な13.3型ワイド液晶ディスプレイを備える。1280×800ドットだった従来モデルに比べ、解像度がアップしたことで、実用性が高まった。
フルサイズのキーボードを搭載
ボディーが小さくなると気になるのがキーボードだ。MacBook Airは11インチモデルもフルサイズのキーボードを搭載する。フルサイズなのは、使用頻度の高いアルファベットキーの部分だ。最上段のファンクションキーは小さくなっているが、慣れれば問題なく使えそうだ。キーストロークは、MacBook Pro 15よりわずかに浅い印象だ。ボディーに剛性感があり、打鍵感は良い。残念なのはキーボードのバックライトがなくなったこと。個人的には便利で、使用頻度が高い機能なので残念だ。
トラックパッドは、MacBook Proなどと同じ「マルチタッチトラックパッド」に変わった。最大4本指での操作が可能。表面はガラスで滑らかなさわり心地だ。縦方向は短いが横幅は13インチのMacBook Proと同じで、使い勝手も変わらない。
実用性アップ!
1つだけだったUSBは2つに増え、micro-DVIだったディスプレイ出力はMini Displayポートになり、拡張性はアップした。Holly Shelton氏によると、USBポートを増やしてほしいという声は多かったという。13インチモデルにはSDメモリーカードスロットも備える。
CPUは、店頭販売モデルがCore 2 Duo 1.4GHz、直販モデルならCore 2 Duo 1.6GHzが選べる。どちらも従来モデルから大きな進化は見られない。メモリーも店頭では2GBモデルしか購入できず、最大の4GBに増やしたい人は直販モデルを選択しなければならない。パフォーマンスにはあまり期待できないと思っていたが、グラフィックスとフラッシュストレージにより、予想以上に軽快に動作した。グラフィックスは、米NVIDIAのGeForce 320Mを搭載。Holly Shelton氏によると、従来モデルより2倍以上早くなっているという。
Webを見たり、iLife'11で写真を見たりする分にはスムーズにストレスなくこなせる。起動の速さ、スタンバイ時間の長さもストレスを感じさせない要因の1つだろう。
iPadとはまったく別物
インターネットの掲示板を見ると、11インチモデルとiPadのどちらを購入すべきか迷っている人が多いようだ。下の写真の通り、MacBook Air 11インチモデルの方が、画面が大きくて横長だ。それでもサイズ的には大きく違わない。筆者は、ほぼ毎日iPadを持ち歩いている。駅のホームの待ち時間や喫茶店で、サッとメールを見たり、Webサイトをチェックするのには困っていない。しかし、よっぽどのことがない限り長い文章は入力しない。ソフトウエアキーボードで長時間タイピングするのはなかなか難しい。
MacBook Airはキーボードがあり、iPadよりもパワフルだ。OSもフルファンクションのMac OSを搭載する。文章を書いたり、写真を編集したり、音楽を作ったり、何かを作るために持ち運ぶパソコンを求める人には最適のツールだ。iPadとどちらがいいのか迷ったら、クリエイティブなツールが欲しいならMacBook Air、どこでも快適に情報を閲覧できるビューワーが欲しいならiPadということになりそうだ。同じ立ち位置にありそうなMacBook AirとiPadだが、現時点ではしっかりとすみ分けできているのではないだろうか。
価格も非常に魅力的だ。最近のアップル製品は安さも強力なセールスポイントになっている。11インチモデルの最廉価モデルの価格は8万8800円。他社の低価格薄型ノートより1万、2万円ほど安い。記憶装置が64GBと少ないが、フラッシュストレージであることを考えると値ごろ感がある。13インチモデルの最廉価モデルは11万8800円とこちらも安い。従来モデルは最廉価機種でも16万8800円だったのでかなり安くなっている。持ち運び用のノートを探している人は、購入を検討する価値は十分ある。
(文/三浦善弘=日経トレンディネット)
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最終更新:10月29日(金)17時6分