上野玲氏(『うつは薬では治らない』の著者)からの驚くべき返信
上野玲氏『うつは薬では治らない』(文春新書)の批判を、著者ご本人にツイッター(Twitter)でリンクをお送りしたところ、下記のようなびっくりする返信(リプライ)があった。全文そのまま引用する。
※ちなみに僕の書いた批判は次の2つだ。「上野玲『うつは薬では治らない』(文春新書)は読む価値ナシ(1)」と、その続き。
上野玲氏:「あなたが以前、アマゾンで書かれた文章を読みましたが、私は東大卒ではないので(というか、東大卒しか誇れるものがないという現実にご同情申し上げます)、何を書いているのかわかりませんでした。実際、そうした人も多数います。よって今回の批判と称する文章も読みません。ご苦労様。」
「東大卒しか誇れるものがないという現実にご同情申し上げます」というのは、すでに読み飽きた感情的個人攻撃なので、無視する。ジャーナリストである上野玲氏が、こんな稚拙な反論をして、お仕事に支障が出ないとよいのだが。
また、文末の「ご苦労様」は読者に対する侮辱だ。立ち読みして買わなかったのでご立腹されたのか。意図がわからない。
僕は上野玲氏の著書を、立ち読みではあるが、SSRI批判や、香山リカ批判の部分を読み、上野玲氏は頭が切れ、反論しても大丈夫だと確信した。皆さんもじっさいに読んでご確認いただきたい。
なので、僕の批判を理解できるはずだと思った。
たとえ理解できるかどうかを別としても、アマゾンの僕の書評を読んだので、今回の批判を頭から読まない、というのは、ものを書いてお金をもらっているジャーナリストとして、あまりに無責任な対応ではないか。
僕の反論にプロのジャーナリストとして、まともな回答もせず、逆に東大卒をネタに個人攻撃して逃げ出すとは、まさに上野玲氏自身、自分を「患者化」していることになる。書いていることと、やっていることが、バラバラだ。
もっとも、『日経ビジネスオンライン』にコラムを書いて、お金をもらっておきながら、僕の批判を「感情論」と切り捨て、逃げ出した、エコノミストの村上尚己氏の例もある。
ものを書いてお金をもらっている人たちは、自分の仕事に、この程度の責任感しかなくても許されるらしい。ずいぶん気楽な商売だ。
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