マツダスタジアム(広島市南区)の隣接地に広島市が民活で計画する集客施設について、開発事業者の三井不動産(東京)は28日、新たな基本計画書を市に提出した。球場東側を先行整備し、米国系の会員制大型商業施設「コストコホールセール」などを誘致する内容。大幅に遅れていた計画が動きだす。
三井不動産中国支店(中区)の担当者が市役所を訪れ、計画書を提出した。市は今後、同社が当初提案していた「ボールパークタウン」構想と整合性があるかどうかを精査。来年度予算編成期の年末をめどに、このまま事業を任せるかどうかを判断する。
市は「開発事業者との協議が整っていない」として新たな計画書は公表していない。
関係者によると、新たな計画は、集客施設の誘致を予定する市土地開発公社所有の敷地4・4ヘクタールのうち、東側2・6ヘクタールを先行整備。大型商業施設のコストコやスポーツクラブ、マンションを誘致する。ただ、市は西側1・8ヘクタールの事業化も求めており、全体整備を「確約」するよう三井側と協議を続ける。
三井不動産広報部は「市民の期待が強い中、ここまで遅れて申し訳ない。テナント誘致を含めて計画にめどがついた。早く実現させたい」としている。
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