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殺人:藤井勝吉 日本初裁判員裁判の控訴審

【被告人名】藤井勝吉
【日時】2009/12/01 1330~
【場所】東京高裁
【罪名】殺人

ご存知、日本初の裁判員裁判の被告人であります。
一審は懲役15年(求刑・懲役16年)。
逮捕当時の報道は以下です。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090502/crm0905020034001-n1.htm
「ペットボトル倒され激怒、女性刺し殺害 容疑の71歳男逮捕」

 一審のときは、そんなわけで、傍聴人やマスコミがつめかけ、1ミリも傍聴できませんでしたが、いわゆる隣人トラブル殺人です。
 毎日ワイドショーのゴミ屋敷、ネコ屋敷をはじめとする隣人トラブルネタを録画しまくっている私としては、ホント一審見たかったです。
 この日は雪辱を果たすため、傍聴券交付所に並びました。アッサリ定員割れです。わ〜

 なんとこの傍聴券交付所に、新顔の傍聴人がいました・・・・
 コッペパンとチップスターを片手に、裁判所の柱を素手で叩きながら寄声を発しており、なかなかアッパーでありました。職員さんにしきりに「電気代かかった!?電気代かかった!?」と聞きまくっていました。。。。。。。。。。。


 怖すぎです!!!!!!


 そんなデンジャラスゾーン・交付所から法廷へ。
 被告人はおじいさんで、小豆色のカーディガンを着ていました。
 弁護人は控訴趣意書を要約して述べていましたが、それもさらに省略すると、量刑不当、そして訴訟手続の法令違反ということでの控訴のようです。

 「勝手に敷地内にスクーターを乗り入れペットボトルを倒したりと、長年被害者の不条理な行動に悩まされてきた。事件の時、被告人が生活保護を受給している事を持ち出しバカにした」などとわりかし被害者のこと、色々いってました。

 色々手続ありましたが、被告人質問が採用され(なんか量刑不当で控訴した被告人の、情状以外での被告人質問をちゃんとするなんて珍しいです。やはり裁判員裁判で注目されている事件だからでしょうか)、ジー様被告人は証言台の前へ座りました。

「あなた事件の前に競馬に行って負けたって言ってたけど、いくらぐらい?」
「1万くらいです」
「あなた、平日はよく競馬に行くんですよね。勝ち負けはどう?黒字ですか?」
「なんとか、そういうことっすかね。過去は250万とか、300万とかありますけどね。暮れには50万勝って、いろんなモン、買い替えたり、ブルーレイとかね、買い替えたりして」

 なんか競馬で生活してるかのような口ぶりですがホントでしょうか・・・!?250万とかウソくせぇ〜。。。
 しかしそれより、生活保護もらって競馬って・・・wって笑い事じゃないですね

「その日は、家出たらペットボトルが倒されてたんで、ペットボトル直しといてくれと言いました。そうしたら、〝自分で倒しといて人のせいにするんじゃないよ!〟と。声大きいですねあの人は。いつでも、ガンガンすごいですから。私の出入りするところへ、バイク、出入りできないように置くわけです。ですからその事についても、なぜ、こんなところにバイク置くのか、と・・・・」
「(さえぎって)ですから事件の日の事について聞いてるんです」
「その日は、なぜここに置くんだと言ったわけです。ここは私道で、被害者は土地の金も払ってない。なのに〝そんなことは関係ねえ!土地買ってるんだ!〟と言われました」
「その他になにか?」
「國から金もらってナマイキ言ってんじゃないよ!と言われました。カーッときましたね。親の代から生活保護うけてないから」
「そういう、被害者からの一言はあなたにとってどうでしたか?」
「一生のうちで一番、恥なこと言われました」

 そういうわけで被告人は家に戻って刃物を持ち出し、それで脅すも被害者はひるまず、事件に・・・ということのようです。でもどうして刃物まで持ち出すことになったのか、ということは語られませんでした。

「刃物見せて『分からないのか。いつも威張ってて、なんで分からないのか』というと『何だやるのか。やるならやってみろ、オラ』と言われてアゴをもたれました。それで結局、しょうがなくなっちゃった」

 話によれば被害者もけっこうアツい方だったようですが、被告人はまだまだ怒りが収まってないような印象をうけました。被害者からされたことを話す時、テンション上がっちゃって止まらなくなってる場面がけっこうあったので・・・。長年の確執を感じます。しかし逆に反省具合が足りないようにも見えてしまいます。
 今回の事については「亡くなってしまった・・・取り返しつかない事をしてしまって申し訳ない」とありがちな謝罪を述べておられました。

 で一審で出なかった話としては、この日の公判で着ている服は、別れた妻が差し入れてくれたものであり、実は別れた後も交流があったということです。情状証人として出てもらう事もできましたが
「一審で元妻の話はしないでくれと弁護士さんに言いました。理由としては、彼女に新しい男がいて、その人に知れる事が負担になる。
 ましてや、日本で最初の裁判員裁判で、毎日テレビでやってる。報道されると困るから、って、情状証人として呼ぶの諦めました」

 なんという裁判員制度の弊害でしょうか・・・・・呼べば少しは刑が軽くなったかもしれません。っていうか一審判決はわたしも重いと思います。
 と、行方が気になりましたが、このあと、もっと見たい裁判があり、席を立ちました・・・。

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