長年、韓国の古典文学を研究してきた老教授が、子供の日を迎えて小学生たちに面白い伝統文学に関する講義を繰り広げていて、関心を集めている。
1日、ソウルのチャムドン小学校(校長 パク・スンボン)の6年2組(担任 ホン・ヨンスク)の教室。 延世大学のソル・ソンギョン(59歳)教授の面白そうな昔話にぎっしりと教室を満たして座った120人余りの6年生の子供たちは耳を「ぴん」と傾けていた。 この日の主題は「洪吉童、彼は誰か」。
子供たちはソル教授の説明で、「洪吉童伝」は朝鮮時代の学者であり小説家でもある許筠(ホ・ギュン 1569〜1618年)が書いた最初のハングル小説だという事実を知った。 作品の中で洪吉童は、意のままに姿を変える遁甲術まで使って、悪い連中を罰して、力無い民を助ける義のある人物として登場するということも説明された。 それだけでなく、洪吉童は1440年頃に生まれた実在の人物だということも習った。 子供たちは実在の人物 洪吉童が、小説の中から出てきたかのように、悪い役人を懲らしめて民のために力を尽くした「義のある盗賊」であったという事実に驚いた。
最も驚くべきことは、洪吉童が日本の沖縄に渡って「オヤケアカハチ ホンガワラ」という名前の尊敬される指導者として活動していたという点。 洪吉童はそこでも民を苦しめる日本政府に対抗して戦っており、このような事実が日本の歴史の本にも記されているということを新たに知った。
目を輝かせて講義を聞いていたクォン・オジュン君は、「洪吉童が単純な小説の中の主人公ではなく、立派な実在の人物だということを初めて知った。」とし、「洪吉童を尊敬するようになった。」と話す。
ソル教授は「育つ子供たちに我が国の文学と歴史を正しく教えるために、特別に講義を用意した。」と明らかにした。 ソル教授は来たる7日、京畿道華城郡のチャンミョン小学校チャンイル分校を訪ねるなど、今後もこのような講義を続ける計画だ。
/ チョン・サンヨン記者 syjung@chosun.com
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⇒ 単語解釈 |
- 遁甲 : 術法を使って、意のままに自分の身を隠したり、違うものに変わること。 |