29日午前、沖縄県八重瀬町の小学校の敷地で行われていた校舎の建て替え工事中に、地中に埋まっていた不発弾から白煙が上がり、一時、全校児童およそ380人が体育館に避難しました。
29日午前10時すぎ、沖縄県八重瀬町にある具志頭小学校の敷地で行われていた校舎の建て替え工事中に、突然、地中から白煙が上がりました。このため、作業員が警察に通報するとともに、小学校の全校児童およそ380人が体育館に避難しました。陸上自衛隊の不発弾処理隊が調べたところ、深さ3メートルほどの地中に、沖縄戦当時、アメリカ軍が煙幕を張るために使用した「黄りん弾」の一部が埋まり、白煙はこの不発弾から上がっていたことがわかりました。白煙はおよそ1時間後に消えて不発弾は処理隊が回収し、児童にけがなどはありませんでした。自衛隊によりますと、黄りん弾は空気に触れると激しく燃焼する性質があり、工事で掘り出された際に空気に触れたとみられています。八重瀬町がある沖縄県南部では、かつて沖縄戦があったため、通常、工事が行われる際には磁気探査などで不発弾が埋まっていないか調べるということですが、今回は以前、校舎が建っていた場所だったため探査は行っていなかったということです。具志頭小学校の渡名喜庸青校長は「不発弾が突然見つかり、たいへん驚いている。生徒たちも不安を感じたと思う。今後も安全に工事が行われるよう求めていきたい」と話していました。