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「くまもりNews」

ドングリ運び批判について


連日、「くまもり何をしているんだ。またクマが殺されているじゃないか。助けてやれよ」というお叱りが、本部に入ってきます。実は、食料危機で生きられなくなっている森の動物たちのために、毎日、クリ、カキ、ドングリなどの食料が、くまもりによってクマの生息地にどんどん運び込まれています。ありえない山の凶作年に、調べられるだけ調べて、自然生態系に配慮してすすめられてきたくまもりのドングリ運び。

これまであまりこのような活動を公表してこなかったのは、対案も示さず、「餌付けをやめろ」「生態系を撹乱させるな」などと、日本の山の生態系に対する無知ゆえに批判する無責任な人たちが一部いるからです。わたしたちの大事な活動を、この人たちに邪魔されたくありません。こういう人たちに限って、自分は部屋の中にいて、何もしないのです。人のあげあしとりをすることに生きがいを感じている恥ずかしい人たちです。申し訳ないのですが、わたしたちは日本の森や動物を守ることに手が一杯で、この人たちの相手をしてあげる余裕がありません。

2004年にドングリ運びを批判された大学の先生がひとりおられます。わたしたちは、膨大な研究データーを持って会いに行き、数時間とことん話し合いました。そのときのようすは全てビデオに撮ってあります。きたるべき時が来たら、内容を公表しようかということも考えています。そうしたら、「餌付けをやめろ」「生態系を撹乱させるな」などという声は消えてしまうような気がします。この先生は、熊森がこんなすごい研究団体だったとは知らなかったと驚かれた様子で、「熊森が、日本の森や動物を守りますね」と感心しておられました。私たちは、握手をして別れました。

ただし、私たちは、ドングリ運びを100点満点だと思っておりません。自然界のことは、わたしたち人間の浅知恵では、わからないことだらけです。もっといい方法があれば、採用したいです。ただ、日本の森の生態系の頂点に位置するクマを失うことは、取り返しの付かない損失であり、森のためにも、人のためにも、何があってもクマなどの大型動物を守り残したいと思っています。

さまざまなドングリ運び批判はどれも、なんと日本の自然を知らない人たちが多いのかと苦笑してしまうものですが、妙に私たちが納得したのは、そんなことをしても焼け石に水だという批判です。確かに、わたしたちだけがしている間は、そうでしょう。しかし、国を挙げての大運動になれば、効果は出てきます。

今日も新たな役場が、これ以上クマを殺すのはもういやだと、次々とドングリ運びに協力を表明してくださいました。人間が戦後荒廃させた森の復元、そして、動物が棲める森に戻すまでの間の凶作年の食料提供に、全国の自治体が取り組み始めたら、焼け石に水ではなくなります。くまもりは、その日をめざしていきます。

それにしても、ドングリ運び批判を真に受けて引いてしまう、自分の判断力に自信のない方もおられるのです。無責任な批判ほど罪なものはありません。クマが絶滅したら、対案も示さずにドングリ運びを批判した人たちは、責任を取ってほしいですね。

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