台灣在住日誌

過去的記録

中華民国92年 12月

 

2003/12/08 : 星期一

日曜日の夜に、生涯で初めてケンカしてきました。

いや、正確に言うと、「初めて見知らぬ他人と殴り合いのケンカをした」のですね。

まぁ、こう書くと、暴力反対!とか言われそうですが、

母を守る為だったので、良しとしましょう(笑)

で、今回起こった事件は、母曰く、

「アンタに大きな怪我さえなければ、全部今後の人生のプラスになるよ。」

という事なので、今回のサイト更新では、

事件の始まりから終わり、事後処理や私の感想を述べて見たいと思います。


日曜日の夜、母と弟と私三人で、近所の韓国焼肉屋へ行ったのです。

そこで私と母が焼肉のタレを三人分調合している時、

40歳未満の女性が隣りから割り込んで来ました。

「誰だろう?」という感じで、私達はその女性を見ました。

すると、女性はこちらをギロリッ、と睨んで、怒鳴り始めたのです。

「何よ、別に邪魔してないでしょ!」

母は対応するのが面倒臭かったので「構いませんよ。先に使って下さい。」と答えたのですね。

そしたら、さらに大声を上げて、

「なによ!ちゃんと並べって言うの!こんな事に並ぶ必要なんかないでしょ!この基地外!

母も負けずと、「何にも言っていないでしょ!基地外と言うのは止めなさい!」


そう言い争っていると、女性と同席していた35代くらいの青い服の男

(170センチ近く。但し姿勢が悪ので、私より低く見える。私は163センチ)

が、女性の隣りに立ち、「そうだぜ、並ぶバカなんていないぜ」と言って、席に戻って行ったのです。

その一言でさらに強気になった女性は「基地外を基地外と言って何が悪い!」

みたいな言葉を何度も連発し、

見かねたらしい女性の夫さん(図体は大きく、180センチ以上。灰色の服を着ている。

いかにも奥さんの尻に敷かれていそうな、気弱そうな感じがする)

が「もう止めろよ」と言ってきたので、母も、もういいや、と女性を無視したのですが、

やはり基地外!基地外!と続けたのです。


ついにぶちきれ金剛化した母は、手に持っていたタレを、その女性にぶっ掛けたのです。

で、その女性もタレをぶちまけてきて、ついでに手にしていた器を投げようとしてきました。

私はヤバイと思い、その女性を後ろの方へ押したのです。

その瞬間、男二人が立ちあがって私に殴りかかってきました。


母は瞬時に青い服の男の腕の服部分を引っ張り、私に近づかせないようとしました。

ですが、灰色の男が私を押してきて、組み合い状態となりました。

力比べでは負けていた私が、後退を数度したのち、

お互い地面に倒れてしまいました。

幸い、相手はケンカ慣れしていなかった様で、私はかすり傷をちょっと負っただけで、

すぐに立てました。


が、立った瞬間に、青い男が私の襟を掴んで、

「オラッ!外へ出ろや!」と外へ引きずって行こうとしたのです。

その時、私は無意識に右ストレートを青い奴に叩き込み、

相手は「何が起こったんだ」という顔で私の方を見てきました。

また次の瞬間に、灰色の男が私の前に立ってきて、パンチを繰り出してきました。

始めの2、3発ははじけられたのですが、

最後のハンマーみたいに左頭に落としてきた拳を3、4発を受けてしまいました。

幸い攻撃力はそれほどなかったので、大丈夫でしたが。


私が地面で灰色男と戦っている間に、

例の女性(160センチ近く)は、母(151センチ)を叩こうとしたのですが、

母は逆に相手に突進して行き、驚いて後退した女性をどかし、

大声で「警察を呼んで!」と叫んでいました。


私が灰色男のハンマー攻撃を受けてしまった後、店員が私と灰色男を引き離し、

私に頬、と言うか、左目の後方の骨の部分を打たれた青い男は、

「くそっ!ガキがぁっ!!てめぇ何歳だっ!!」などと喚いていた。

心の中で、「こいつ私を何歳だと思っていたんだろう」とか考えつつ、

無視して、息を整えていると、

警察が来て当事者全員店の外に出ろ、と言ってきた所で、ケンカは終了しました。


さて。今回のケンカ事件では、かなりの事を経験しました。

色々と反省点や、感想があります。

時系列で述べて行きますと、

1、私があの女性を押した(両手で肩あたりを押した)のは、良くなかった。

  当時私は母の左後方にいたので、母を後ろへ引こうとも考えましたが、

  相手は物を投げ様としていたので、引いても母にぶつかる恐れがありました。

  なので相手を押したのですが、

  彼らは、私が女性の首を絞め様としたふうに見えたらしい。 

  なので、ケンカを制止するときは、出来るだけ相手に触らないのが好ましいようです。

  ただ、相手の真正面に立つだけだと、逆にこっちが怪我しそうなので、

  「相手に触らないで、制止させる方法」を考えなくては。


2、地面に倒れない様にする。

  私と灰色男一緒に倒れたし、倒れた場所が狭くて、青い奴は手助けできなく、

  なおかつ、灰色男は攻撃してくる余裕がなかったため、

  私は地面に転がった時のかすり傷少しで済みましたが、もしこれが別の状況だったら、

  危なかったでしょうね。

  倒されない様にもっと足腰を鍛えないとなぁ。

  そして、ちゃんと押し倒された場合の訓練をしておかないと。


3、右ストレートパンチは、思った以上の効果があり、驚きました。

  一般の人が、パンチを打とうとすると、大抵は手を後ろへ引いてから、パンチを出しますよね。

  ですが、武術や格闘技のパンチは、拳を引かずに、腰の回転でパンチを打ち出すのです。

  なので、私の右ストレートが当たった時は、青い男、かなり驚いていたようです。

  まぁ、どうやら私をひ弱な中学生だと思っていたらしく、油断していたのもありますが、

  予備動作無しで飛んできたパンチに、

  「パンチが来た」という事すら、気がつかなかったようです。

  私は、当時襟を掴まれていて、引きずられていた状態だったので、

  完全に腰を回す事が出来なく、

  出したパンチにはそれほど力は入っていない、と思っていたのですが、

  が、後になって思えば、引きずられていた時、左足を半歩踏み出してパンチ!

  という、野球のバッターの振り子打法のような形だったので、

  実は相当な力が入っていたのでしょう。

  当たった瞬間は、自分でも驚きました。

  ビックリ顔で、追い討ちを余裕で掛けれるほど止まってしまった相手を見つつ、

  「普段からちゃんとパンチの練習していてよかった」と思いました。

  普段100を練習して、実戦で初めて10を出せる、という言葉を、身を持って知りました。


4、頭は大事です。

  灰色男にハンマー攻撃を仕掛けられた時は、幸いあまり力は入っていなかったので、

  それほどダメージはありませんでしたが、ちゃんと防げなかったのは、悔しいです。

  おかげで、そのあと病院行くハメになっちゃいましたし。

  それから、ケンカ経験値不足の為か、戦っている時は視界が狭く成っちゃいますね。

  目の前の相手しか見られなく成るのは、実に危険です。

  万が一、横から攻撃が来たら、避けられなかったでしょうから。


ともかく。殴り合いがひとまず終了し、警察が来る前後。

警察が去った後。家に帰ってから。そして今日。他にも色々と事後処理がありました。

が、長くなると思いますので、これらは次回に。

ケンカは、殴り合いに勝ち、事後処理でも勝ってこそ、本当に勝ったと言えますからね。

むしろ、現代社会では、「事後の戦い」が本場よりも重要でしょうから。

請う、ご期待!


頭殴られたので、今日は一日家で安静していました。

まぁ別に大丈夫だと思うけれどね。


2003/12/11 : 星期四

画面構成がすっきりしている少女マンガって、すごく好きだなぁ。

犬上すくね氏とか、こがわみさき氏二宮ひかる氏などの作家さんですね。

少女マンガの繊細な部分と、(男にとっては)読みやすい青年マンガの画風があいまって、

特殊な風格を作り上げています。

特に、犬上すくね氏こがわみさき氏の作品は、

見終わると、ほんわか〜ってな気分になれるので、もの凄く好きです。

ニ宮ひかる氏のは、読み終わると、しんみりしちゃう系なので、また違う方向性で好きなのですよ。

同じようなほんわか系(?)で似ているのは、

私の心のバイブル、「ヨコハマ買い出し紀行」でしょうか。


ただ、こう言った作品は、翻訳者の翻訳力に大きく影響されてしまうのが、

実に残念で、恐ろしい所であります。

自分の好きな作品が、変に翻訳されていちゃあ、嫌ですもんね。

ベテラン翻訳家は、こういった比較的マイナーなマンガは、なかなか翻訳しませんからねぇ。


作品のイメージが特殊なのは、得てして翻訳が難しいもんです。

あずまんが大王とか。ジョジョの奇妙な冒険とか。妄想戦士ヤマモトとか(笑)

その特殊な、「日本語特有の間」、「濃すぎる会話」、「濃すぎるオタギャグ」などは、

ベテランでも、翻訳しちゃうと、その特殊な部分が薄れてしまうのは、

やはり「言葉の壁」という奴の難しい所です。

マンガじゃなくて、小説ならば、例えば「星界の紋章」とかね。

専用名詞の漢字に振ってある、アーヴ語のルビが、全部消えちゃうのですよ。

アーヴ語ルビは、星界シリーズのキモなのに…。


だから、台湾に限らず、全世界の非日本語母語なオタク達は、

こぞって日本語を習い、日本語版を買い、アニメを日本語音声に切り替え、

所構わず「ゲッタァァァー、ビィーーームッ!!」なんぞと、変な発音で叫び、

「銀河の彼方♪イスカンダルヘ♪はーるばぁーる、のぉーぞぉーむぅー♪」と、歌っては

「激走戦隊!か〜〜〜れんじゃー!」と踊る(?)のです。

そしてその心の聖地は、誰でも「モチロン、アキハバラですYO!」と答えるのですな(笑)


さて。

前回の事で、

掲示板の方に「あなたのつまらないけんか話を長々と書いて、楽しいのですか」

という書き込みがありました。

確かに、これがただの、私個人のけんかなら、書かないでしょうし、楽しくもないでしょうね。

過去の、些細な事から起こった親友とのケンカなんて、

思い出しただけでも、不愉快な気分になっちゃいますし。


しかし、今回の件は、話して楽しいか?と聞かれたら、「嬉しいですね」と答えます。


私は、かなりの臆病もんでして。

不必要な事には、首を突っ込まないし。痛いのは、怖いし。

パンチが来たら、目。つぶっちゃいますし。

マンガでよくいる、「周りの人のためなら、自己を犠牲にしても守る」という主人公には憧れますが、

自分にそんな勇気はないだろうな、と常々おもっちゃいます。


ただ、今回は、「どっちが基地外やねん!?」と言い返したくなるような

ヤクザもんにイジメられた母を助けるために、

突っ込んでいける勇気と、最低限の自分の安全は守れるほどの技術が、

自分にはあったんだなぁ、と今回の件で再認識したので、

「嬉しいです」と自慢出来ますよ。私は弱虫なんかじゃないんだぞ!って。


それに、この事件で、事件発生から完全終了までに見えた事柄。

例えば、どうすれば身を守れるのか。ケンカはやはり度胸だな、とか。

警察の前での対応の仕方、等、

普段の生活ではなかなか発見出来ない事が、一気に習えたのです。

こんなに良い学習経験は、めったにありませんよ。

今後、何かあったら、今回の経験が非常に役立つでしょうね。

まぁ、家族全員大怪我はなかったですし、

これを「嬉しい」といわなくて、どう言えばいいのでしょうか。


ただ、この書き込みを書かれた方の、別件で、「掲示板の放置はいけないよ」、

と言うのは、

…すみませんでした。ありがとうございます、反省しました。

メールや掲示板はちゃんと読んでいます、皆さんありがとうございます。

これからちゃんと返信していきます。


返信、といえば。

台湾の台東(東京の台東区じゃないよ・笑)で震度6.6の小さくない地震がありました。

ですが、地震が起こった場所は、それほど被害はでておらず、

私の住んでいる台北市は、震度2だけだったので、台湾全住民ともに、無事でございます。

ご心配、ありがとうございます。

ただ、結構長く揺れていたので、驚きましたが(笑)


台湾での地震は、「衝撃が上下で来ない限りは、大体安心できる」のです、が。

今回は、いつもどおりの南北方向の揺れでしたので、まぁ、大丈夫だろうなー、

と、思いつつも、緊急バッグ取って外へ駆け出していましたが(笑)


2003/12/11 : 星期四

追記:明日、大学に入って以来、初めての日本語スピーチコンテストに参戦します。

みんな!オラに力を分けてくれぇっ!!元気玉ならぬ日本語玉を作るので(笑)

成績がよければ、来年の全国大会に参加できる権利が得られるので、頑張っております!

ちなみに、台湾で「元気玉」は「生命球」と呼ぶのです。

へぇ〜(←なんだか、すでに死語ですね、コレ。)


2003/12/17 : 星期三

昨日台湾でSARS感染者が一人出ました。

私達台湾国民はカンカンに怒っております!!

何やっとんじゃゴルァーー!!!


冬に入って以来、SARSがまた起こる可能性高し、ということから、

学校や各単位で体温チェックが始まっていました。

小学校はもう2、3週間ほど前から警戒体制に入っており、

大学や会社などでも、今週から体温チェックが始まっていました。

まぁ、政府からの要請ではありましたが、

実際前回のSARS騒動の再来を危惧している国民全体は、

それなりに細心の注意を払って来ました。

風邪になったら、マスクをし、体温検査を怠らない家庭も多くなりました。


そんな矢先に!

政府の単位が、しかも研究室という一番危ないからこそ一番厳重に注意されるべき箇所から、

SARS感染者が出たとは!!

私達が怒るのも、当たり前ってなもんですわ。


政府当局は、研究室の設備や管理体制は、

WHOの規格にちゃんと対応している、と述べていました。

まぁ、これは多分本当の事だと思います。

国内のSARS騒動を覚えている台湾人なら、

SARSウイルスを扱っている研究所の管理にはちゃんと気を使っているはずですから。

つまりは、人為的なミスが今回の感染を呼び起こした、という事になります。

どんなに良いハードウェアでも、それを使う人間がちゃんとしてないと、

結局は無駄だ、という事なんでしょうね。

ヤン・ウェンリーがイゼルローン要塞を恐れないのと同じですな(笑)


ともかく、台湾の今回のSARS感染事故は、ここから二週間が肝心です。

前回の騒動から、医療現場のほうは、どんな進歩を得たのか。要注目ですね。


で、まぁ嫌な話題の後は、ちょいと明るい話しでもしましょうか。

最近BSの方でよく見かけるようになった日本国内デジタル地上波関連のCM。

NHKの「こののぼりが目印!」とか、ソヌーのブルーレイとか。

今の所あんまり良い意見は見ていないデジタル地上波ですが、

このデジタルな地上波。台湾でもついに始まりました。


とはいえ。まだ誰でも使える、という状態ではないのです。

今の所は三社が推し進めており、

その内、台湾最大の電話会社「中華電信」…日本で言えばNTTのようなもんですかね…が、

もう彼らのADSLの付属商品として、サービスを始めました。

中華電信のADSLを使っている人は、料金追加で、デジタル地上波を楽しめる訳ですね。

ちなみに、他の二社は昔からケーブルテレビ事業がメインでしたが、

この中華電信がテレビ放送事業に直接関わるのは、

今回が初めてだそうで。


鑑賞するには、放送会社が貸してくれる外付けチューナーでケーブルとテレビを繋げれば、

それで良いそうです。

番組は、基本料金で見られる固定した数チャンネル以外には、

追加料金で他のチャンネルも選択出来るようになります。

まぁ、CSのような料金体制に、BSデジタルのような使い勝手と、画質、といったところでしょうか。

私が見たところ、画質のほうはなかなか良好。

従来のケーブルテレビのよりは、スッキリとしたシャープでクリアな映像が好印象です。

ただ、ハイビジョン映像は、台湾国内ではまだ機器が整っていないので、

本当の高画質番組は、まだ当分先のようですが。


従来のケーブルテレビよりも画質は良く、価格もそれほど高くなく。

必要となる特殊な設備は、放送会社が貸してくれるので、

一般家庭に浸透するのは、多分早いと思います。

元々、台湾の大部分の家庭はケーブルテレビが付けてあるので、

それがデジタルに成った所でも、受け入られ易いでしょうから。


それに、通常の6:4テレビで見ても「黒縁」が出てこないしね(笑)

これで字幕(台湾の殆どの番組には、字幕がついている)を消す事が出来るようになれば、

アニメファンに取っては嬉しい限り。


今はまだ一社しか始まっていないので、

他の二社がどう展開して行くのか、楽しみです。

 

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