朝一番から電波びんびんHOTな話題ワードをテーマに文章綴る。寝惚けた頭に目覚めの一発。日々命題第115回目のテーマは「尖閣ビデオ」だ。
10月27日、即ち昨日であるが、ようやく尖閣ビデオが国会に提出された。一部議員に公開という形式であり、日本国民の不満は爆発に近づいている。そんな中、更にビデオ公開の流れが強まりそうな事態になっている。
それは石原都知事が側聞したという尖閣ビデオの内容である。なんと、「海上保安庁の巡視船乗組員が衝撃で海に転落、その乗組員を中国人が銛で突いていた」というものだったらしいと発言したのである。
ネットで流れていた”尖閣衝突のコピペ”にも、『海に落ちた海保職員を銛で突く』という文章表現があったのを想起する。もしかしたら、石原都知事の発言は、そうしたネットの風評がソース元である可能性も否めない。しかし、これが事実であれば由々しき問題である。
これに対して海上保安庁は「そのような事実はない」と広報している。更に中国人船長は飲酒をしていたという新しい事実まで報道されている。しかし、体当たりをしてきた人間が実は呑んでいましたと言われても免罪符にはならないだろう。それで国民を誤魔化し通すつもりでいるのであれば、国民の怒りを買うのは必至である。
これに対する日本国民の反応としては反中デモが起こっていることであろう。TVメディアでは反日デモばかりが取り上げられていたが、当日には反日デモの引き金となった反中デモが行われていた。その数はなんと3000人を超える規模だったとされている。
尖閣問題デモと称された反中デモであるが、今週末10月30日には大阪で、その翌日10月31日には名古屋で、そして11月6日にはまたも東京で行われると予告されている。大阪を歩いているとデモ呼び掛けのビラを配っている青年を見かけたこともある。今回も大規模デモが勃発するのであろうか。
この反中デモに対しては「お祭り感覚の大規模オフ会だ」という厳しい意見も突きつけられている。それは暴動にも発展せず、粛々と行われているのであるが、口々に叫ばれている言葉が反中という大きなくくりであることを切り口としている模様である。
だが、中国の反日デモに対しても「尖閣諸島の場所も知らないのでは」とされていたり、中には反日デモであるにも関わらず、中国政府の一党独裁批判を行って逮捕された中国人も居るとのことだ。日本の反中デモによって引き起こした反日デモが、中国の根底を揺るがす暴動となるかもしれない。そんなきな臭さが見え隠れしている。
話を主軸に戻すとしよう。
今回の尖閣ビデオであるが、やはり、問題がないのであれば国民に対して公開するべきではないだろうか。そうやって隠し続けることで、国民の中の民主党不信はどんどん肥大化していくばかりである。
もし、その内容によって菅内閣が批判の対象になるということを恐れているのであれば、今のまま隠し続けていても、批判の対象となっている事実をどう見ているのか。中国政府に対して配慮しているからこそ、隠すという選択肢を選んでいるのではないかと見られても仕方のない状況だ。
劉暁波氏がノーベル平和賞を受賞した今、世界は中国の民主化を促す為に足並みを揃えているところである。ここで日本が足並みを崩すような真似をしてよいのであろうか。中国が民主化することは日本にとっても有益なることである。何がのちのち、最大の利益を生み出すのか。日本政府はそれを考えて行動をしていただきたいものである。
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