須賀川市内のパチンコ店で客のICカード(1万円相当)を無断で使用したとして、須賀川署の50代の男性警部補が窃盗容疑で福島地検に書類送検されていたことが分かった。同地検は起訴猶予、県警は減給6カ月の懲戒処分とし、警部補は依願退職したが、県警は発表していなかった。
県警によると、7月中旬、男性客が玉を出す同カードをパチンコ台に差したまま席を立った間、警部補がそこで打っていたという。男性客に気づかれ、弁済。警部補は非番だったという。
警察庁の懲戒処分の発表指針では、私的行為による懲戒処分は、停職以上か、それ以下でも国民の信頼確保のため必要とされた場合に発表するという。県警監察課は「警察庁の指針や事案を検討し、組織として発表しないことに決めた」と説明している。【蓬田正志】
毎日新聞 2010年10月27日 地方版