元副知事ら３人に執行猶予　福岡県町村会めぐる贈収賄

　福岡県町村会をめぐる贈収賄事件で、収賄罪に問われた元福岡県副知事中島孝之被告（６８）、贈賄罪に問われた全国町村会と県町村会の前会長で前同県添田町長の山本文男（８４）、県町村会元事務局長笹淵正三（８１）の両被告の判決で、福岡地裁の田口直樹裁判長は２０日、全員に執行猶予付き有罪判決を言い渡した。

　量刑は中島被告が懲役２年、執行猶予３年、追徴金１００万円。山本、笹淵両被告が懲役１年、執行猶予３年。

　求刑は中島被告が懲役２年、追徴金１００万円、山本、笹淵両被告がいずれも懲役１年。中島被告と笹淵被告は執行猶予付き判決を、山本被告は罰金刑か執行猶予付き判決を求めていた。

　論告によると、後期高齢者医療制度を運営する県広域連合の設立準備の際、町村会側に便宜を図った謝礼として、２００７年８月、山本、笹淵両被告が、副知事室で中島被告に現金１００万円を渡したとしている。