記事入力 : 2010/10/28 09:21:56
外奎章閣図書:まず返還、3年ごとに貸与期間更新へ
韓国政府がフランスの提案受け入れ
フランスと外奎章閣(朝鮮時代に歴代国王に関する文書を保管していた奎章閣の付属図書館)図書の返還をめぐり協議を行ってきた韓国政府は26日、「更新可能な貸与」というフランス側からの提案を受け入れることを決め、来月初めにフランス側に伝えることにした。フランスは韓国政府が提示した「永久貸与」に関しては、フランスの国内法に抵触するとして、「永久」という文言を削除するよう求めていた。その一方でフランスは、「更新可能な貸与」を提案し、同時に韓国に引き渡す外奎章閣図書と同じ価値の韓国文化財をフランスに貸与することを求めるという、これまでの主張を撤回した。
韓国政府はフランスとの協定文に、「3年余りの貸与期間が終了しても、簡単な更新手続きだけで、貸与期間を自動的に延長する」という文言を入れる方針だ。韓国政府の関係者は、「返還が不可能なら、実利と名分のどちらかを選択しなければならない。今回、外奎章閣図書が韓国に戻ってくれば、再びフランスに渡ることはないだろう」と述べた。
また文化財庁の関係者は、「実質的な返還と同じ効果がある永久貸与以外は認められない。これは文化財庁の公式の立場だ」とした上で、「更新貸与とはいっても、実質的には永久貸与と同じ効果があることを示す、明確な文言が挿入されなければならない」とも述べた。1991年に外奎章閣図書の返還をフランスに要請するよう初めて建議を行った李泰鎮(イ・テジン)国史編さん委員長は、「永久貸与がフランスの国内法に抵触するのなら、法律を変えるのは事実上、不可能なため、現在の状況ではまず現物をこちらに確保しておくことが最善」と語った。
鄭佑相(チョン・ウサン)記者
許允僖(ホ・ユンヒ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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