星組新人公演「愛と青春の旅だち」で初主演した芹香斗亜(右)とヒロインの音波みのり=兵庫・宝塚大劇場
宝塚歌劇団星組新人公演「愛と青春の旅だち」が26日、兵庫・宝塚大劇場で行われ、元阪急ブレーブスで活躍した山沖之彦氏の娘でもある芹香斗亜(せりか・とあ)が初主演した。研4の芹香は173センチと父親譲りの長身で、手足も長く舞台栄えする容姿だが、これまで本公演ではセリフもなかった。それだけにこの大抜擢に、不安でつぶされそうになり、泣いてしまったことも。そもとき本役のトップスター柚希礼音から「うまくやろうとせず、自分にできることをやろう。脱皮、脱皮!」とのアドバイスを受けた。
その言葉どおり、恵まれた容姿を十分に生かし、青年士官候補生ザックを体当たりで演じた。「役をいただいたときは、もう何から手をつけていいのかわからなかったけど、気合で乗り切りました。脱皮できたかな?」と終演後はようやく笑顔もこぼれた。「これから東京公演に向け、さらに壁を越えたい」と誓いを新たにしていた。
(2010年10月27日)