国際オリンピック委員会(IOC)は25日、メキシコのアカプルコで開いた理事会で2014年ソチ冬季五輪の新種目を審議し、ノルディックスキーのジャンプ女子やフィギュアスケート団体など計10種目を採用する方針をまとめたが、最終決定を来春に先送りした。採用に前向きと判断されたのはこのほか、フリースタイルスキーの男女のハーフパイプと男女のスロープスタイル、スノーボードの男女のスロープスタイル、バイアスロンとリュージュの混合リレー。
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ジャンプ女子の第一人者として活躍し、世界選手権の舞台を踏んだ後に引退した山田いずみさん(32)は「最終決定しないと…」と複雑な心境をのぞかせながらも「わたしが始めたころは国際試合もなかった。ようやくここまで来た」と感慨深そうだった。
また、男女各1選手とペア、アイスダンス各1組でチームを組んで争うフィギュア団体について、浅田真央(中京大)は「すごくいいですね。やってみても楽しそうだなと思う」と歓迎。ただ高橋大輔(関大大学院)と浅田の男女世界チャンピオンを抱える日本が、五輪でメダルが有望かは疑問だ。
国内の強化は男女が中心で、ペアが育つ土壌は乏しく、日本スケート連盟の吉岡伸彦強化部長は「五輪を考えるとペアがいない。ペアをやる子も指導する人もいない。簡単にはメダルは取れない」と手放しで喜べない現状を説明した。
(2010年10月26日)