この日50歳の誕生日を迎えたU−21日本代表の関塚監督(左)は、練習後選手からウオーターシャワーの祝福を受ける=都内のグラウンドで
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11月の広州アジア大会に臨むサッカー男子のU−21(21歳以下)日本代表は26日、東京都内で2日間の短期合宿を開始し、実戦形式の練習などで連係を高めた。大会で使われるのは、日本で入手困難なメーカーの“謎のボール”でぶっつけ本番となる。練習では、永井(福岡大)が本来のFWではなく、左右のMFとしてプレー。「日ごろはしていないけど、いろいろなポジションができないといけない」と意欲的に取り組んだ。27日はJ1湘南と練習試合を行う。
合宿初日。選手たちは何の疑いもなく、日本代表で馴染みとなっているオフィシャルサプライヤーのアディダス社から供給されているW杯南ア大会公式球「ジャブラニ」を使って2時間みっちり練習した。攻守の切り替えの速さを徹底する練習、シュート練習。ジャブラニ特有の不規則な弾道変化や軽い感触も確かめていた。
ところがアジア大会の使用球は、代表関係者をもってして「謎のボール」が使われそうという。サッカー競技以外も行われる総合大会のアジア大会を主催する地元の五輪委員会が準備したとみられるボール。関係者が資料を写真で確認したところ、ジャブラニでもなければW杯予選を主催するアジア・サッカー連盟(AFC)のスポンサーであるナイキ社製でもない、日本では入手困難なメーカー製だったという。
11月8日にホストの中国と対戦する初戦まで2週間を切っており、急きょ準備するわけにもいかない。もはやボール問題は現地入りしてからの“ぶっつけ”に。関塚監督が「1試合でも多く勝って、経験を積ませたい」と最低でも1次リーグ突破を目標に掲げている今大会。ボールの感触はセットプレーのキッカーに一番影響するかもしれない。
一方で、Jリーグで出場機会の少ない選手やプロではない大学生で構成されている今回のメンバーが、もっぱらボールの感触を口にしている時間があったら「もっと走れ」との声も聞こえてきそうなところだが…。
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