ホーム > 相撲 > 相撲最新紙面記事

白鵬、双葉山超えへ難敵・稀勢の里を圧倒

 稀勢の里(左)との申し合いで激しく立ち合う白鵬=岡山県苫田郡・鏡野ドーム
 稀勢の里(左)との申し合いで激しく立ち合う白鵬=岡山県苫田郡・鏡野ドーム

 62連勝中の横綱白鵬(25)=宮城野=が26日、岡山県苫田郡で行われた巡業で、小結稀勢の里(鳴戸)との猛げいこを敢行した。自ら申し合いの相手に指名し、10番取って9勝1敗。連勝記録の更新がかかる九州場所(11月14日初日、福岡国際センター)は、8日目に双葉山が持つ史上最多の69連勝を超える。前半に対戦する力士の中では最大の難敵と目される稀勢の里を圧倒し、順調な調整ぶりを見せつけた。

  ◇  ◇

 「双葉超え」に立ちはだかる“最大の敵”を、完膚なきまでにたたきのめした。朝げいこの関取衆の申し合いで、白鵬は最後に土俵に上がると、おもむろに稀勢の里を手招き。今巡業では初めて三役力士を相手に、本場所さながらの激しい取組を展開した。

 立ち合いから“本気”だった。鋭くぶちかまし、一気に土俵下まで吹き飛ばした。組み合っても力強い投げで、何度も土俵にたたきつけた。立ち合いが合わずに自ら土俵を割った1番を除くと、稀勢の里にまったく付け入るスキを与えなかった。何をやっても勝てない‐。そう思わせるに十分な内容だった。

 現在62連勝中の白鵬は、順調なら7日目に双葉山の69連勝に並び、中日に新記録を達成する。8日目までに対戦すると予想される下位力士の中で、「ストップ・ザ・白鵬」の一番手と期待されるのが稀勢の里だ。現在は白鵬に11連敗中だが、これまで4つの勝ち星を挙げており、06年秋、07年初、07年春と3連勝したこともある。本人も「せっかくのチャンス」と連勝ストッパーを宣言していた。

 白鵬は稀勢の里を指名した理由について、「大関がみんな順番に(申し合いの相手を)選んでいくから稀勢の里しかいなかった」とさらり。それでも功名心に燃えるホープに自分の強さを思い知らせ、「いいケイコができましたね」と満足げな笑みを浮かべた。

 25日に来日10周年を迎え、この日が11年目のスタート。「さりげなく、何となく昨日を過ごした。それがいいんじゃないかな」と、あくまでも通過点であることを強調した。これから何年もかけて、「白鵬時代」を不動のものにする。

(2010年10月28日)

Copyright(C) 2010 デイリースポーツ/神戸新聞社 All Rights Reserved.
ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。ご注意下さい。
当サイトは「Microsoft Internet Explorer 4.x」「Netscape Navigator/Communicator 6.x」以上を推奨しています
Email : dsmaster@daily.co.jp