第2研究院(魔術理論と考察)
虚言の書
魔術体系の実践的思索について
この魔術理論は、旧来したためられてきた多数の魔術文献を、独自に解釈し、再構築したも
ので、違う視点から魔術の形態を提示するものである。いわゆる魔道書や入門書を紐解いて
見て、「梅干を見て、唾液が出る」様な効果を魔術に期待するにはいささか無理があるように
思える昨今の魔術理論とは一線を画すものである。
魔術と言われるものの定義を、私なりの解釈により位置づけて見ることにする。
魔術と超能力の違いは、呪を触媒とした回路を開くことにあり、他の力を借りて物理現象を変化させるプロセスの違いにあるが、魔術の根源をここに定義する場合、その存在事態を否定せざるを得ない。超能力であっても精神の力をもって物理現象を変化させるという試みは、無意味としか言い様がなく、何らかの法則性に沿って現象が現れるものである以上、その法則を魔術に当てはめた解体を試みなければならないだろう。
では、何を魔術と言うべきなのであろうか?未来の時系列に圧力をかけ、自己を願う方向へ誘導することであれば、これをシュミレーションや予測などの情報分析によって補うことができ、何よりも呪を媒介としないものにこの定義を当てはめることはできないだろう。
感情、呪による回路の開閉→(逐次修正を要しない?)
合理的シュミレーションによる回路の開閉→(逐次修正を要す)
始めから、錬金術のような意味合いを持つものを除外するとして、(原子を分解して分子を再構築の上、物質を生み出そうとする試みは、現代科学においてのみ可能である。)ここで私が述べるに留まるのは、精神に圧力を加えることにって、相手の精神に働く作用としての魔術について解体を試みることとにする。これを簡単な事例を挙げつつ、精神操作の根本を探るものである。 |
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